待ちきれない!当日解説センター物理基礎2016(H28年度)
2時間ほど前に終わったセンター試験2016を、今日中に解説します。
初めての方はまずはこちらのページを御覧ください。
過去のセンター試験の解説や、おすすめの参考書についてまとめてあります。
物理(発展)の解説はこちらからどうぞ。
[blogcard url=”https://phys-edu.net/wp/?p=23799″]
当日解いているため、間違いもあるかもしれません。
何かございましたら、お問い合わせからご連絡ください(^^)。
問題はこちらから見ることができます。
[blogcard url=”http://mainichi.jp/exam/center-2016/”]
物理基礎 2016年(平成28年度)
第1問 小問集合
問1
落ち着いて力の合成をしましょう。平行四辺形を書いていきます。
終点を読むと、3と5ですね。答えは②番。
ポイント!
スカラー量の足し算とベクトル量の足し算の違いに注意しましょうね。
問2
ア 化石燃料は、石油を燃やして、その化学エネルギーを使って発電しています。
イ 風力発電は、風の力を利用しています。風とは、空気粒子の運動なので、その運動を風車で受けて、タービンが回転して、発電しています。つまり運動エネルギーを利用しています。
答えは⑥番。
問3
同じ高さの場所の圧力は同じになります。これを使って考えてみましょう。赤い線を引いた場所での、上下の力のつり合いについて見ていきます。この赤線の場所に気がつくかどうかが、分かれ目ですね。
まず上向きの力は、F=PSより、大気圧Poを使うと、PoSとなります。Sは容器の断面積としました。また下向きの力は上にのっている水の重さmgと、中の空気が押す力PSです。
ここで水の密度ρを使って表現すると、上の水の重さmgはρVgとなり、さらにV=Shなので、ρShgとなります。力のつり合いから、
PoS = PS + ρShg
下向きの力=上向きの力
これをPについて解くと、答えは①番。物理基礎では、難しい問題だと思います。
問4
まずは単純に4マスまずは動かします(赤い線)。
次に壁に入った部分の反射波を描きます。自由端反射は、「山」は「山」と同位相で反射されるため、中に入った部分は同じ形で出てきます。
入射波(赤)と反射波(青)を重ねあわせると(重ねあわせの原理)、
このようになります。答えは③番。
問5
ウ
これは渦電流に関する問題ですね。銅パイプに磁石を落下させると、電磁誘導が発生して銅パイプに電流(渦電流)が流れます。
エ
ガラスパイプの中を落下するときには、電磁誘導は起こりません。また渦電流も流れません。
オ
渦電流は、磁束の変化を妨げる方向に発生して、磁石の動きは遅くなります。このためガラスパイプに比べて落下時間は遅くなります。このとき失われた力学的エネルギーは、電流によるジュール熱の熱エネルギーに変化します。
これらのことから、答えは⑤番。
第2問 波動と電気
A 問1
グラフから波長が4mだということがわかります。音速は340m/sですから、波の式(v=fλ)より、f=340/4=85[Hz]だということがわかりますね。答えは①番。
問2
最も蜜になる部分は、この場合下り坂のbの場所になります。詳しくはこちらを御覧ください。
動画より、それぞれの場所の媒質を移動すると、次のようになります。密なのは「b」のみですね。
答えは②番。
B 問3
これは変圧の公式(V1:V2=N1:N2)を使いましょう。
100 : N2 = 10 : 1
N2 = 10
答えは⑤番。
問4
ア
電力の公式(P=IV)より、IV。
イ
オームの法則(V=IR)を使うと、送電線での消費電力P電線は、
P電線 = IV = I2R
となります。
ウ
送電線で消費される電力P電線は、Iの二乗(I2)に比例します。
同じ電力Pを送る場合、電圧Vを大きくすれば、電流Iは小さくなります(P=IVより、「一定=IV」となるので、VとIは反比例)。よって、よって送電電圧Vを大きくすると、電流Iが小さくなることがわかりますね。
このことから、Vは大きい(高い)方がいいとなります。
答えは⑧番。
第3問 力学(物体の運動とエネルギー)
A 問1
力学的エネルギーの保存より、
(弾性エネルギー = 運動エネルギー)
速度vを求めると、答えは⑤番。
問2
力学的エネルギーの保存より、
この式から、高さhについて求めると、答えは④番。
B 問3
まず今回の物体の様子を絵に表してみましょう。
鉛直投げ上げの公式を作ります。
公式は暗記をしないで作ってみてくださいね。作り方がわからない場合は、こちらを参考にしてください。
最高点では速度が0になることがポイント!②式の左辺に0を代入しましょう。このときの時刻がt1です。
0 = −gt1 + vo
これをt1について解くと、答えは②番。
問4
①番の式が、y-tグラフを示します。負の二次関数になっているのがわかりますね。答えは④番。
感想
当日の解き終わりが完了しました!0時42分です。
物理基礎については、昨年よりもさらに易しくなったような気がしました。みなさんはどう感じましたか?
少し難しかったのは圧力の問題でしたね。それ以外はかなり一般的な問題だったと思います。
普段の授業を受けていた生徒は、肩透かしだったと思います(^^;)
高校2年生の生徒は、恐れないで物理基礎を受験しましょう。
関連リンクの紹介
→ ネット予備校を主催している田原先生のサイトで、センター物理の無料講義動画も見られます。
→ 過去のどこよりも早く!はこちらを参考にしてください。
・平成27年度(2015年) 物理基礎 物理(発展) ※ ときはじめ1月18日8時30分〜解き終わり1月19日1時35分
・平成26年度(2014年) 物理1
・平成25年度(2013年) 物理1
・平成24年度(2012年) 物理1
→ センター物理に関する参考書を書きました!こちらより御覧ください。
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