【高1】公式はできるだけ覚えない!落下運動と物理基礎
「公式は覚えてはいけない!」って知っていましたか?
みなさんは物理の公式をいくつおぼえていますか?高校生になって物理基礎を勉強しはじめると、たくさんの数式がでてきます。
自由落下の式、鉛直投げ下ろしの式、鉛直投げ上げの式、水平投射の式、斜方投射の式…などなど。頭が痛くなってきそうです。多くの物理を苦手とする生徒を見ていると、これらを全て覚えてテストにのぞんで、テストをやり過ごそうとしている様子が例年伺えます。全部わすれてください。
実は物理を得意とする生徒は、これらの数式をほとんど覚えていません。
物理は暗記をしてどうこうする科目ではありません。もう少し突っ込んで言うと、教科書を見ながら解いてもいい、そんな科目です。だから、公式はおぼえる必要は、ほとんどなく、ある事象にたいして使えるのか?というところが大切になります。しかし、物理基礎の一番はじめにこんなにたくさんの式が出てくるので、どうしても覚えようとしてしまい、また覚えにくいので、物理が苦手になってきてしまうという悪循環!物理が出来る生徒は、基本的な定義や、基本的な公式を少しおぼえていて、それ以外のもの、できるだけその場で考えて
作っている!
ことがほとんどです。
ある意味では、公式をおぼえないことにコツがあると言えます。そんな公式の作り方について、もう一度復習をしたいと思います。例えば定期テストの範囲で覚えておくと便利なのは、等加速度直線運動の位置と速度の式の2つだけです(※)。こちらの動画を御覧ください。
※ なお、これらも、三角形や長方形の面積を想像して、式を1から作ることができますが、覚えておくと時間のショートカットにはなります。覚えるくらいよく使うので、自然と覚えてしまうという側面もあります。
このように、位置の式と速度の式に、定数となる加速度や初速度を代入して、その場・その場で作ってきます。動画の中でありますが、例えば自由落下の式を作ってみましょう。その場合も、まずは等加速度運動の公式をかいてみます。
ここでのポイントは、式の中にx(変異)とt(時間)です。a(加速度)・v0(初速度)・x0(初期位置)などは初期条件なので、問題文に多くは記載されています。探してみましょうね。
次に問題文をよみながら、その現象を想像をしたいので、絵を書いていきましょうね。
絵がかけたら、a・v0・x0などを探していきます。ベクトル量なので、向きに注意しましょうね。
みつけたら、等加速度運動の式に、これらの値を代入していきましょう。
以上です。必ず絵を書いて、座標軸の方向を自分で決めて、重力加速度の向きをよく見て正か負かを判断して、公式に入れ込んで、作っていくことが大切です。自由落下の式などを覚えている人もいるかもしれませんが、式を覚えるよりもこの方法は逆に時間がかかるかもしれません。また絵をかくことに時間がかかるかもしれません。しかし、まずは騙されたと思って、慣れるまではこのやり方で色々問題をといてみてください。応用力がついてくるので、複雑な問題(2個のボール、平面上の運動、モンキーハンティングなど)が解けるようになったり、実際に目の前にあるボールを投げたときの計算などもできるようになってくるはずです。
例えば、今眼の前に問題がない生徒は、ぜひ次の問題に挑戦してみてくださいね!
Q 小球をある高い木の上から初速度0で落下させました(これを自由落下という)。ちょうど2.0秒後に地面に落下した音がしました。この木の高さを求めてください。重力加速度は9.8m/s2とします。
答えは・・・・こちらにかきました!答えをすぐに見ないで、少し手を動かしてからかんがえてみてくださいね!
もっと勉強してみたい方へ!
オンライン授業を用意しました。ぜひご覧ください。また参考書などをかきました。本でまとめて読みたいという方におすすめです。『高校やさしくわかりやすい物理基礎』(文英堂)
1章 運動の表し方 |
等速直線運動・等加速度直線運動について、実験を通しその未来の状態を予測する式を作ってみましょう。 インタラクティブ教材 落下運動 |
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等加速度直線運動について3つの式をつかって今回は捉えていきましょう。式を使いこなせれば、2次元・3次元へと拡張することができます。 |
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・有効数字について |
とっつきにくい有効数字の基礎について、動画にまとめました。ただ慣れが必要な部分があります。問題演習で数をこなしましょう。 |
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2章 落体の運動 |
等加速度直線運動の公式を使うと、落下運動について未来を予測することができます。様々な身近なものに適用できて感動の内容です! |
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