【風船に顔を描く】目に見えない力が見える!物理の「力の矢印」をマスターする魔法の方法
高校生活が始まり、理科の基礎科目に頭を悩ませていませんか?特に物理基礎は、「力を引け!」と言われても、目に見えないのでどうすればいいかわからない…と戸惑う方が多いのではないでしょうか。学校の先生が「まず重力を引いて、次に触れているところから力を引くのですよ」と教えてくださっても、その力がどの向きに伸びているのかがわからない!そんな悩みを抱えている方のために、物理が苦手でも、力を「見える化」して楽しく学べる、とっておきの方法をご紹介します。
物理を学ぶ上で最も重要なことの一つが、物体にどんな力が働いているかを見つけて、それを図で表現することです。これができないと、その先の計算も問題解決も難しくなります。だからこそ、まずはこの「力の見つけ方」を徹底的にマスターする必要があります。
力は「物体の気持ち」になって考えてみましょう
力の見つけ方は、実はシンプルに考えると上手くいくのです。その秘密兵器は「風船」です!
まずは上のワークシートをダウンロードして、問1~6の物体にどんな力が働いているか、すべて描き込んでみてください。これがスラスラできるなら、物理のセンスはばっちりです。
でも、「あれ?この力、どっち向きでしたっけ?」と手が止まってしまったら、ここで物理嫌いになってしまうかもしれません。そこで、この「風船」の出番です。
まず、ワークシートの物体に顔を描き込んでみましょう。
その物体が、まるで風船でできているかのように想像してみてください。風船が、重力や他の物体に触れられたり、引っ張られたりしたら、どんな形に変形するでしょうか?
風船が潰れる向き、引っ張られて伸びる向きを矢印で描いていきます。その矢印こそが、物体に働く力なのです!
たとえば、机の上に置かれた箱。この箱を風船だと思って、顔を描いてみましょう。重力で下に引っ張られるので、風船は下に潰れようとしますね。これが重力です。そして、机に支えられている部分では、風船は押し戻されて上向きに膨らもうとします。これが垂直抗力です。
この「風船がどう変形するか?」という視点で考えると、力の向きが驚くほど簡単にわかるようになります。難しい理屈を考える前に、まずはこの感覚を身につけることが、物理を得意にする近道です。
いかがでしたでしょうか。風船の気持ちになって考えてみたら、力の向きがスッと頭に入ってきたのではないでしょうか。
物理は、最初は難しく感じるかもしれません。でも、今回ご紹介したような考え方のコツを掴むことで、一気に面白くなっていくはずです。
・『きめる!共通テスト物理基礎 改訂版』(学研)
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