P=ρhgって何?高校生のための水圧の公式まるわかり講座(きめる!センター試験物理基礎)

ケン博士
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みなさん、こんにちは!突然ですが、水圧の公式って知ってますか?

ペットボトルをギュッと握ると、水が飛び出しますよね。あれは、私たちがペットボトルに力を加えることで、水に圧力がかかっているからです。でも、水の中に入ると、何もしなくても水からグググッと押されるような力を感じます。そう、プールや海に深く潜っていくと、耳がキーンとなるアレです。これも水圧が原因なんです。

じゃあ、この水圧って、どうやって生まれるんでしょうか?そして、その大きさは一体どうやって計算できるのでしょうか?

今回は、みなさんが一度は目にしたことがあるかもしれない、あの有名な水圧の公式P = ρhgが、どうやって導き出されるのかを、宇宙の果てまで、いや、海の底まで掘り下げて探求していきましょう!

水圧の正体、それは「水の重さ」だった!

理科の授業で「圧力」について習ったとき、圧力の定義は**「1平方メートルあたりにかかる力」**だと習ったのを覚えていますか?

そう、圧力の正体は「力」なんです。

では、水圧の正体は?

答えは、「水自体の重さ」です。

深いプールに潜ると、体の真上には、とてつもなくたくさんの水が乗っかっています。その水の重さが、私たちにグググッと圧力をかけている、これが水圧の正体なんです。

図は同書籍より引用

水圧の公式を導き出してみよう!

では、水圧の公式P = ρhgを一緒に導いてみましょう。ある深さh[m]の場所での水圧P[Pa]は次の式で示されます。書籍『きめる!センター試験物理基礎』では紙面の都合上、導出方法について説明できなかったので、ここで詳しく説明します。

図は同書籍より引用

ここでρWは水の密度(WはWatorのW)を、P0は地上気圧(1024hPa)を示します(0は地上を示す0mの0)。

深さh[m]の場所での水圧は、その上に乗っている水にはたらく重力が原因です。圧力は1m2あたりにはたらく力F[N]なので、深さh[m]の場所に底面が1m2の水の柱を考えてみましょう。

この水の柱にはたらく重力(と気圧が押す力の和)は、その深さでの水圧の大きさと等しくなります。

水の柱にはたらく重力を求めてみましょう。水の柱の質量をm[kg]とすると、重力はF = mg [N]。また密度の定義式より、質量mは密度ρと体積Vを使って、m =  ρV [kg]と表せるので、水の密度ρW[kg/m3]とすると、水の柱にはたらく重力は、

F = mg = ρW( 1×h )g = ρW h g [N]

 となります。

豆知識:大気圧も水圧に加わる!

ここまで説明した水圧は、あくまで「水だけの重さによる圧力」です。しかし、実はその水の柱の上には、私たちが普段生活している「空気(大気)」も乗っています。この空気の重さによる圧力、つまり大気圧(P0)も水圧に加わります。

そのため、正確には、深さh[m]での水圧Pは、

P =  ρW h g + P0

と表されることもあります。

大気圧(P0)は、地表では約1013hPa(ヘクトパスカル)です。約10トンの重さが私たちの体にかかっているなんて、想像するとちょっと怖いですよね。

大気圧の実験はこちらもおすすめです。

えっ!?下敷き1枚で机が持ち上がるって本当?【大気圧の大きさを知る実験】

まとめ

今回は、身近な現象である「水圧」の正体と、その公式がどのように導き出されるかを探求しました。

圧力は「1平方メートルあたりにかかる力」、そして水圧は「水自体の重さ」が原因である、ということを理解すれば、難しそうに見える公式も、すんなり頭に入ってきたのではないでしょうか。

このように、理科の公式は、一つひとつの言葉の意味を丁寧にひも解いていくと、意外とシンプルで面白いものだったりします。

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