江戸の「自然と鐘を鳴らす術」をやってみた!(静電気実験)
橋本宗吉先生が『阿蘭陀始制エレキテル究理原』の中で書いていた、「自然と鐘を鳴らす術」についての実験を、再現してやってみました。
図は橋本宗吉著の『阿蘭陀始制エレキテル究理原』
『大人の科学マガジンvol22』(学研)P24,25より引用
静電気発生装置(バンデグラフ)を使ってみたのですが、とてもうまく実験がいきました。このように、金属球が右にいったり、左に行ったりとゆれます。
実際にこちらの映像を御覧ください。たまに放電も起こってしまっていますが、うまくカチカチとゆれるのがわかります。
静電気ベルとか静電気振り子とか呼ばれていたりもします。
どんな原理なの?
バンデグラフの電源をつけて、アルミ箔をまいたピンポン球を近づけて、その様子を観察しました。
こちらの動画を御覧ください。
発泡スチロールは、引き寄せられたままの状態でとどまります。これは誘電分極と関係があります。
対して、アルミ箔でまいたピンポン玉はというと、バンデグラフに近づけると、ピンポン球は、一度ひきつけられてバンデグラフに触れた後、反発してはなれていくことがわかります。
これが今回の静電気ベルの現象と関係しています。
今回使ったバンデグラフは大きな球にマイナスの電気が帯電します。すると振り子の金属球の中では静電誘導が起こり、大きな球のマイナスとの静電気力により、左側に電子が移動し、右側がプラスに帯電します。ですので大きな球に引き寄せられていきます。
続いて、大きな球にぶつかると、バンデグラフから電子が移動して、振り子の球に写ります。
マイナスに帯電した振り子の球は、右側の大きな球のマイナスと反発し、左に移動します。
そして左側の球にぶつかると、左側の球はアースされており、電子を受け取ります。
するとまた静電誘導によって、右側に球に引き寄せられていきます。
これの繰り返しで、右に行ったり、左にいったりとゆらゆらとゆれます。面白い現象ですよね。電子の動きを考えながら、現象を見てみましょう。
【特集】やめられなくなる!静電気実験
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