下敷き一枚で机を持ち上げるマル秘技【大気圧の大きさを知る実験】

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ケン博士
サイエンストレーナーの桑子研です。このサイトで科学を一緒に楽しみましょう。

下敷きで机を持ち上げる!?

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圧力の授業をするときに、どのようにして身近な現象として圧力を体感させていますか?空き缶潰しなどが有名だと思いますが、今回はもう少し身近な実験をご紹介します。それは下敷き1枚でなんと机を持ち上げるという実験です。簡単にできて圧力の大きさが体感できるためとてもおすすめの実験です。これなら家庭でもすぐにできますので、ぜひお試しください。

科学のレシピ

用意するもの

下敷き1枚と吸盤2個だけです。

私はどちらも100円ショップ(セリア)でかいました。班の数も簡単に用意することができます。班の数(12枚、吸盤は24個かいました)

楽天

 

吸盤(Amazon

方法

① 机の上に下敷きをおきます。
② 下敷きの上に吸盤を2個はりつけます。

③ 吸盤をもって、ゆっくりと机を持ち上げてみます。

結果

実際にやってみると、なんと下敷きが剥がれずに、机とピッタリと付き続けるため、机を持ち上げることができます。あまり勢い良く持ち上げると吸盤が外れることもあるので、ゆっくりと持ち上げましょう。大気圧のおおきさがよく分かる実験です。

なぜ浮くのかというと、下敷きの上から大気圧がはたらき、机と下敷きを離れないように押さえつけているためです。

この実験でつかった下敷き(B5(182mm×257mm))には、何Nの大気圧による力がはたらくことになるのか、およそで良いので計算をしてみましょう。

例えば地上気圧を大雑把に1000hPaとします。するとF=PSより、

F=100000[Pa]×0.182×0.257≒4677[N]

 となります。これは重力加速度の10で割ると467kgに相当する重力と同じ(467kg重)ということで、相当に大きな力がはたらくことがわかりますね。

普段はなかなか大気圧の存在を考えて生活をしていませんが、今回の下敷きや吸盤がなぜはりつくのかなどの仕組みについて考えると、より身近に感じられる現象の一つとなりますね。

また大気圧の大きさを体感させるために、手のヒラ(15cm×10cm)にはたらく大気圧による力を求めなさい。だとか、人差し指の爪(およそ1cm2)にはたらく大気圧による力を求めなさい(1cm2あたり1kg重です)。などの問題を作ると、生徒はより身近に感じるようです。

ナリカさんで販売されているゴムピタくんも面白いです。こちらはよくできていて、ピタッと机に張り付いて、より楽しめます。

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