風船とセーターで挑戦!静電気の力で蛍光灯を点灯させよう(静電気実験)
電気人間
静電気は、私たちの身の回りでよく見られる現象の一つです。例えば、寒い日にセーターを脱いだときにパチッと感じたり、ドアノブに触れたときにビリッとした経験はありませんか?これらはすべて静電気によるものです。静電気は、物質同士が擦れ合うことで生じる電気で、特に乾燥した季節に発生しやすい特徴があります。
今回は、この静電気を利用して、自分自身が「電気人間」になり、蛍光灯を光らせる実験を紹介します。この実験は特別な道具を必要とせず、家庭にあるもので簡単に行うことができます(バンデグラフを使うと、より簡単にできます)。静電気の不思議さと面白さを体感できる実験ですので、ぜひ挑戦してみてください。
まずは蛍光灯を光らせてみよう!
バンデグラフに静電気をためて、そのバンデグラフに蛍光灯を持って触れると、なんと蛍光灯が発光します!おもしろいですよね。
発光するとき、体にも電気が流れるため、若干の痛みを感じることがありますが、これはバンデグラフから放出されたマイナスの電荷が蛍光灯を通り、私の体に流れて地面へ逃げるためです。つまり、微弱な電流が体に流れるのです。
この現象は、蛍光灯の中に封入されているガス(通常はアルゴンや水銀蒸気)が、バンデグラフからの電圧によって励起されることで発光するために起こります。よりはっきりと観察するには、部屋を暗くして実験すると、蛍光灯が幻想的に光る様子がよく見えます。この仕組みを知ると、身の回りの電気のふしぎにもっと興味がわいてきますね!
蛍光灯を持っている部分までが光るのがまた面白いところですね。
体に電気を溜めて光らせる!
用意するもの
絶縁台(プラスチックの椅子の足にゴムをつけたもの)、風船、セーター(ウール100%)、蛍光灯、お友達1〜5名
方法
1 ウール100%のセーターをきて、絶縁台の上にたちます。
2 お友達にとにかく風船でこすってもらいます。1分くらいつづけましょう。強めにこするのがコツです。
3 蛍光灯の端をお友達にもってもらい、もう一方を触ってみましょう。蛍光灯はひかるかどうか!
こちらの実験、以前、広瀬すずさんに体験してもらいました。詳しくはこちらをどうぞ。
仕組み
絶縁台の上にたつと、体から電気が逃げにくくなります。
風船で服をこすります。
1分間は頑張りましょう!
すると体には+の電気がたまっておきます。
当日つかった絶縁台。足にゴムシートをつけてさらに性能をUPさせています。
そしてぼくが蛍光灯を差し出して、他の人が触ると…
ぼくの足から電子が流れ込んできて、蛍光灯が一瞬光ります。
蛍光灯は実験用のもので、3色に光るというわかりやすい蛍光灯を使ったときの様子です。
放電の距離をみると電圧は10000Vくらいであったことが想像できます。静電気で蛍光灯が一瞬でも光るなんて不思議ですよね!ご自宅でもできる実験です。放電の際には電気をけして行うと蛍光灯の光った時の様子がよくわかります。 静電気の実験をこちらにまとめました。もしよろしければお試しください!
なんとこの実験ですが、江戸でも流行っていました。こちらをご覧ください。
これはバンデグラフと同様の、エレキテルという静電気を起こす装置を使って、人に電気をためて、それを放電させている様子です。見せ物として、サイエンスショーとして江戸で流行っていたことが見て取れますね。
※ 静電気発生装置を用いた実験については、必ず専門家の方の立ち合いのもと行ってください。お気をつけてお試しください。また静電気実験に関するご依頼(実験教室やTV監修・出演等)についてはこちらからお願いします。
※ この実験は、広瀬すずさんとテレビ番組にて行った実験の1つです。詳しくはこちらをどうぞ。
【特集】やめられなくなる!静電気実験
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