缶詰アサリで理科実験!? アサリの解剖で身近な無脊椎動物のヒミツに迫る!(中1生物分野)
今日は、アサリの解剖に挑戦したお話をお届けします。
アサリといえば、潮干狩りや味噌汁の具としておなじみの貝ですが、実は理科の学びにもとても役立つ生き物です。教科書にもよく登場する無脊椎動物の代表選手であり、解剖がしやすいため、その体のしくみを詳しく観察することができます。今回、解剖に使用したのは、なんとスーパーやネットで手に入る「マルハニチロのあさり水煮」です。
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缶詰を開けてみると、なんと56匹ものアサリがそのまま入っていました。これなら、一缶でクラス全体に対応できそうですね!新鮮なアサリを用意するのは大変ですが、缶詰なら保存もきくし、簡単に手に入るので、解剖実験にとても便利です。
実際に解剖してみると、アサリの体の中にはたくさんの興味深い部分が見つかります。たとえば、
- 入水管・出水管:水を吸い込み、不要になった水を出すための管。アサリが砂の中で生活するのに重要な役割を果たします。
- 外套膜(がいとうまく):アサリの体を包んでいる薄い膜で、貝殻を作る働きがあります。
- あし:ゆっくりと移動するときに使う部分で、アサリが砂に潜るときにも活躍します。
- えら:水の中の酸素を取り込む呼吸器官で、飛騨(ひだ)状になっているのが特徴です。
- 後閉殻筋(こうへいかくきん):いわゆる「かいばしら」の部分で、アサリが貝殻をしっかり閉じるための筋肉です。
実際に解剖をしていきましょう。
まず外套膜をはずしていきます。
足が見えましたね。
次にエラをはずしました。表面、裏面に1つずつあります。えらの構造がひだ状になっているのがはっきりと確認できるのは面白いポイントです。普段、食卓で見るアサリとは違い、じっくり観察するとその機能や仕組みがよく分かりますね。
前・後閉殻筋(貝柱)をはずしました。貝柱の筋肉の厚さがすごいですね。
足の上のあたりに口・心臓・消化管がついているようです。 また足をひらいていくと、消化管が紐状態で出てくるそうですが、私は観察ができませんでした。つかったものは竹籤2本です。ピンセットと竹籤でできそうですね。こちらのサイトも参考にどうぞ。
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