煮干しの解剖のコツと実際の様子について(ニボシの解剖)
セキツイ動物の背骨の観察をするために、煮干しの解剖を行いました(にぼしの解剖)。煮干しは片口鰯(カタクチイワシ)ですから、いろいろな臓器が入っています。煮干しを竹串で背中から穴をあけて、開いていきます。竹串でできるので、準備もらくですし、安全です。今回用意したのはカタクチイワシの煮干しで、スーパーでうられていた大きなものです。一袋で400円しましたが、一袋に50匹くらい入っているので、1クラス分は十分あるかなという感じです。
本物の観察になるので、またいろいろな注目ポイントも多く、例えば背骨の裏側をよくみると、黒赤い線がとっておるのがわかります。これは血管ですね。これを台紙にはってまとめていきました。
この台紙は、「煮干しの解剖資料室」様よりダウンロードすることができます。素敵な教材ありがとうございます!
またエラとサイハについて、その構造を顕微鏡で観察しました。こちらがエラとサイハです。
上の黄色っぽいのがエラで、しっぽいのがサイハです。サイハでプランクトンをこしとっているのだそうです。サイハについて顕微鏡で見てみましょう。
サイハはさらにトゲトゲした突起物がついていました。
次にニボシを10分間熱湯にいれて、やわらかくして胃を取り出しました。ビーカーに熱湯をいれてつけただけですが、こうするだけで、色づいてもきて、より観察しやすくなります。
胃はわかりにくいのですが、こちらです。動画をご覧ください。
ここをめくると
かくれています。
これです。黄土色をしています。これをはさみで半分に切ります。
すると内容物を取り出すことができるので、これをスライドガラスにだして、水を1〜2滴かけてカバーガラスをかぶせて観察します。このとき内容物がばらっとなるように水をかけてから少し楊枝などでつっつくとよいとおもいます。顕微鏡で観察するといました。これは40倍(接眼10、対物10)です。
100倍にすると、
こちらの図鑑で調べたところケンミジジンの一種だと思われます。
結構探すのが大変ですが、みつけるとうれしいです。お試しください。なおニボシの解剖については、詳しくはこちらにまとめられています(佐賀市星空学習館)。参考にしてみましょう。
なお、上記のサイトの写真や説明内容は、「煮干しの解剖資料室」様より提供されています。台紙や写真などの資料もダウンロードできるので、すぐに実践できてうれしいですね。
https://www.niboshinokaibou.com/
こちらの本も合わせてご覧ください。
なお、セキツイ運動のしかたについてはこちらの動画も面白いです。
NHKforSchool 脊椎動物の体の動かし方
https://www2.nhk.or.jp/school/movie/clip.cgi?das_id=D0005301536_00000
実際にやってみた生徒からはこんな感想がありました。
・あんなに小さいイワシにも人間と同じように脊椎や、内臓が揃っているのには驚いた。
・活動をしていて疑問に思ったのは生活場所で分けた際にどちらにいることもあるカバは海か陸かどちらに入るのか知りたいです。
140万種のなかみは、鳥類 が約1万種。魚類 は3万 1000種。ほ乳類 が5500種。両生類 が6500種。は虫類 が8700種となります。
今あげた動物は、すべて脊椎(せきつい)動物で、これらを全部合 わせると6万 2000種になります。
このほかにも、節足(せっそく)動物 110万種、軟体(なんたい)動物 8万5000種、線形(せんけい)動物約2万5000種、刺胞(しほう)動物約1万種など、ものすごくたくさんの種類があるのです。
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