ウェルカムドリンク!静電気茶・静電気水・ビリビリドリンクの作り方【静電気おもしろ実験】
※ この実験は危険を伴うことがあります。必ず先生など専門的な指導者がついて実験を行ってください。
静電気水!(ビリビリ水!)
今日はビリっとシビレル味の、静電気入りの飲み物(静電気茶・静電気水・ビリビリドリンク・静電気ドリンク)について紹介します。まずはこちらの動画をご覧ください。静電気を溜めたドリンクを飲んだ時の様子です。
唇を内側から殴られたような衝撃に見舞われました。また持っていた左手がビクッとすることもわかります。
※ アルミ箔を調整しないと危険な実験です。必ず専門家の方の立ち合いのもと行ってください。お気をつけてお試しください。
実際の手順について紹介します。
用意するもの
プラスチック製のコップ、アルミ箔、水(またはお茶)、バンデグラフまたは風船とタオル(下敷きと雑巾の場合は乾燥した季節で、静電気が立ちやすいことが条件)です。
方法
1 まずアルミ箔の帯を作ります。コップのまわりにアルミ箔を底から1cmほど巻きつけます。この巻くながらの調整をすると、溜まる電気の量が変化します。
なおアルミ箔を巻かなくても実験が可能です。その場合は静電気がそこまでたまりませんので、かなり衝撃は減ります。
2 帯をプラスチックコップに入れます。
3 そこに水(お茶)を入れます。なお水はミネラルウォーターでも水道水でも、お茶でもジュースでもかまいません。高圧がかかるためか、いろいろ試しましたが蒸留水であっても静電気が溜まるようです。
4 ストローをお箸のようにしてアルミ箔の帯を持ち上げて、静電気発生装置(バンデグラフ)を使って、ふれさせます。
ドリンクに電気が溜まっていきます。簡単に仕組みを説明します。
バンデグラフにアルミ箔を入れて道をドリンクとの間に繋ぐと、バンデグラフからマイナスの電気が流れ込んでいき、
コップの内側にマイナスの電気が溜まります。なお通常液体には水は流れませんが、高圧であるためか、やってみると静電気が溜まるようです。またコップの外側には、内側がマイナスになったことから、マイナスの電気が手から地面に逃げていき、結果としてプラスの電気がたまります。
そのため、百人脅しの時と同じように、プラスとマイナスが向かい合った状態になります。
バンデグラフがない場合は、風船とタオルで代用できます。タオルを風船にこすりつけて風船表面に静電気をためて、その後風船をアルミ箔の帯の表面にこすりつけます。
雑巾でこすり(少しバチバチっと音がなります)
ベロにこすりつけます。12月〜2月がベスト!
これで準備完了です。なお、場合によっては蓋があったほうが水を吹きこぼさないようになります。
さあ、飲んでみよう!
お茶を飲もうとすると…、唇を通して静電気が放電されて、パチっとなる音とともに唇がしびれます。
ウ!
ゲホ!
静電気ドリンクを飲んだときに、水に溜まっていたマイナスの電気がコップ表面のアルミ箔のところに戻るため、唇付近の筋肉が収縮して、ビクッとなります。
通常サイズのプラスチックコップで作れば安全上問題はないですが、他の人でやるまえに必ず自分で試してみてください。またライデン瓶をすごく大きくして作ったり、静電気に弱い人や、やりたくない人に無理やりやらせたり、心臓が弱い人等に行うのはやめて下さい。保護者や教員の立ち会いのもとで行いましょう。
なおこの実験は、広瀬すずさんの他にも、「櫻井・有吉THE夜会」という番組で使いたいということで撮影協力をいたしました。鈴木亮平さんが静電気茶を飲んで、あごが後ろに下がる様子がテレビで紹介されました。
こちらが静電気茶です。鈴木さんは静電気に強いということで、アルミ箔はかなり長めになりました。私が飲んだものよりは少し短いですが…。
詳しくはこちらを御覧ください。また、静電気について、こちらの本にまとめました。もしよろしければご覧ください。
追記
ある番組で静電気茶を使った実験を行いたいということで、依頼を受けていろいろなタイプのコップを作ってみました。アルミ箔の帯の長さの調整が大変です。2月18日におこなてみましたが、気温や湿度が十分低いときは、帯の幅は1cm位で良いのですが、湿度が高いときは1.5cmくらいがちょうど良い感じです。なかなか調整が難しいですね。
放電時に静電気がコップに1万ボルトくらい入っていれば、実験的にはうまくいきそうなこともよくわかりました。
これは1.5cmくらいです。湿度が低いとこれでも強力です。
こちらが液体をいれたときの様子です。食紅を入れました。
また一度いれてしまえば、10分くらいは持ちそうなこともわかりました。いろいろ実験をすると面白いですね。
またこちは24年6月23日(日)の梅雨の中に行ったときです。コンディションが悪い(気温が高い・湿度が高い)ので、気温を低くして、冷房をかけた中で実験を行いました。アルミ箔の長さですが、4cmくらいとかなり伸ばしました。ここまですると、リアクションが取れるレベルの量でした。季節によっての上げ下げが必要になりますね。難しいところです。
このような違いがあるため、必ず専門の方が近くについている必要があります。
※ この実験は「沸騰ワード10」(日本テレビ)という番組で取り上げられた実験です。広瀬すずさんにウェルカムドリンクとして静電気水をすすめました。実験ははじめ失敗をしてしまい…、詳しくはこちらをどうぞ。
【特集】やめられなくなる!静電気実験
動画にて解説しました
静電気について動画にて解説しました。プリントをダウンロードしてご覧ください。
1章 電場と電位・静電気 ・箔検電器 ・電場 ・電位 |
身近にあふれる不思議な電気の力!今回は静電気について見ていきましょう。 |
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