静電気のパワーはピカチュウ並み!? 1万ボルトの放電実験(静電気実験)
静電気の力を確かめよう!
寒い季節や乾燥した日、ドアノブに触れたときに「ビリッ!」と感じたことはありませんか?実は、あの瞬間に指とドアノブの間で放電が起こっているのです。この放電が発生するには、空気の中を電気が飛び越えるほどの高い電圧が必要になります。
例えば、指とドアノブの間に 1cm の距離があったとすると、その間の電圧は 約3万ボルト にもなります。これは家庭用のコンセント(100V)の 300倍 にもなる電圧です。静電気の力がどれほど強いかがわかりますね。
では、もし放電の距離が 3mm ほどだったらどうなるでしょうか?この場合の電圧は 約1万ボルト になります。これでも十分に高い電圧ですが、ピカチュウの技「10万ボルト」と比べると 10分の1 のエネルギーです。
今回の実験では、この 1万ボルト の静電気を実際に放電させ、その様子を撮影しました。どのような放電が起こるのか、ぜひ動画をご覧ください!
それでは放電の観察方法についてまとめてみます。
用意するもの
ライデン瓶(作り方はこちらを参考)、アルミ箔つき鉛筆、セロテープ、風船、タオル
方法
1 ライデン瓶を作ります(作り方はこちらを参考)
2 ライデン瓶に風船とタオルで静電気をおこしてためましょう。ため方もこちらを参考にしてください。
3 アルミ箔を帯にして鉛筆にセロテープではりつけます。
4 内側のアルミ箔と外側のアルミ箔に、鉛筆についたアルミ箔を渡して回路を作ります。ゆっくりゆっくりつけていくと、火花が見えます。
仕組み
ライデン瓶には内側にマイナスの電気、電子がたまっています。静電気をできるだけためて1万ボルトくらいたまっている状態にします。
この状態で内側のアルミ箔と、外側のアルミ箔を接続すると、コロナ放電がおきて、ピカッと光ります。
これは数万ボルトの髙い電圧によって、電子が飛び出して空気をイオン化し、そのせいでまたさらに多くの電子が飛び込んで、雪崩のような減少を起こし、放電し、火花が出ます。
静電気発生マシーン(バンデグラフ)を使うと、こんな面白い実験が!!
バンデグラフを使った面白実験も公開しています。この実験は、広瀬すずさん・鈴木亮平さん・やす子さん・チョコレートプラネッツの長田さん・松尾さん等とテレビ番組にて行った実験も含まれます。詳しくはこちらをどうぞ。
※ なお、静電気発生装置(バンデグラフ)を用いた実験については、必ず専門家の方の立ち合いのもと行ってください。お気をつけてお試しください。また静電気実験に関するご依頼(実験教室やTV監修・出演等)についてはこちらからお願いします。
【特集】やめられなくなる!静電気実験
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