ピカチュウ並の静電気1万ボルトを起こしてみよう!

ケン博士
サイエンストレーナーの桑子研です。 

ドアノブに触ったときにビリ!っとくるとき、指とドアノブの間の1cmくらいの間で放電をしたとすると、その間の電圧はおよそ3万ボルトです。今回の実験は3mmくらいのより短い放電の実験です。この場合はおよそ1万ボルトくらい。ピカチュウが10万ボルトだとすると、その十分の1くらいの静電気を放電させてみたときの様子を動画で撮影しました。こちらをご覧ください。

科学のレシピ

用意するもの:ライデン瓶、風船、布、(場合によってはバンデグラフ)

方法:

至って簡単です。ライデン瓶を作り(作り方はこちらを参考)、ライデン瓶に風船等で静電気をためて、放電をさせるというだけです(風船で溜まりにくい場合はバンデグラフを使用する)。放電はアルミ箔の帯を鉛筆につけただけです。放電をさせた瞬間、ピカッと光ります。

数万ボルトの髙い電圧によって、電子が飛び出して空気をイオン化し、そのせいでまたさらに多くの電子が飛び込んで、雪崩のような減少を起こし、放電し、火花が出ます。なおパチっと音がしますが、この音は電流が空気を極めて短い時間で熱するため、それが圧力の波、音となって、パチっと聞こえます。また光は空気中で生まれたイオンが空気中の電子と結びつくときに、そのエネルギーの一部が放出されて光るとのことです(ウォルタールーウィン『これが物理学だ』(講談社)参考)

なおドアノブなどを触ったときに、痛みを感じるのは、神経に電気が流れて筋肉が収縮するため。電圧は髙いですが、電流はわずかなので、体に流れても問題はありません(10mAまでなら問題はないようです)。

田中隆二・市川健二『産業安全研究所安全資料RIIS-SD-70-1』(労働省産業安全研究所)

 なおコンセントなどは電圧は100Vと今回に比べて小さいですが、漏電などの際に流れる電流は大きいため危険です。最後にピカチューの10万ボルトといのは電圧としてはドアノブの静電気レベルなので、大気の中ではほんの数センチしか飛ばない可能性が髙いでしょう。ですので、かなり近づかないと感電しないので、他のポケモンはあまり心配する必要はないのかもしれません。ピカチュウが光って見えるのはたしかでしょうけれど。

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桑子 研(くわこけん)
 1981年群馬県生まれ。サイエンストレーナーとして全国で実験教室やICT活用講演会を開いている。著書は『大人のための高校物理復習帳』(講談社)、『きめる!物理基礎』(学研)など10冊。