感動!「偉い人が見つけなかったら、覚えなくていいのに…」
授業を行っていたときのこと、ある生徒が「こんなこと、偉い人が見つけなかったら覚えなくていいのに…。」と、愚痴?をボソッとこぼした生徒がいました。
ちょうどそのときに説明していたのが、電磁誘導の単元で、電磁誘導や誘導電流という言葉を教えていたとき。この発言びっくりして、感動。ノートに書き込みました。
もう10年以上生徒に教えていたので、だいたい生徒がどのようなことを考えているかは理解をしていたつもりだったのですが、大きな見当違い。
物理が苦手な生徒はこういうことを思っているのだ!と教えてもらった気分で非常に大きな発見となりました。僕自身は物理は公式や言葉などおぼえることが、「こんなに少なく」て、「考えることが楽しくなる」科目は無いと思っていたので、生徒とは真逆の考え。
科学に対して感動することばかりなのでうすが、まさか「偉い人が法則を発見しなければよかったのに」などと思ったことは一度もありません。
でも、よくよく考えてみれば、ぼくだって興味があまりなかった世界史の授業なんかは、
・「フビライ・ハン」「チンギスハン」ってなんだよ、横文字ばかりで!
・「バスコダガマ」ってなんだよ。かえるかよ!
とか一人ぶつぶつとつぶやいていたものです。そういったことが走馬灯のように、一気に頭の中を駆け抜けていき、生徒の気持ちが少しですがわかった気になりました。
教員の多くは、その教科に心打たれたマニアックな人たちです。
興味が薄い(現段階で)生徒がいることを忘れがちです。
物理が嫌いな生徒がいることは理解していたつもりでしたが、このようなことを考えている、そういう生徒がいる、そのような生徒の気持ちも考えた、対応や授業を行わなければいけないなと思います。
宝物に出会えた気持ちになりました。まだまだ生徒のことはわかりません。耳を傾けていきたいと思います。
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