悩んだらこの3ステップを!ポリアに学ぶ物理難問との向き合い方

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物理の問題をいかに解くか?

みなさんは次の本を読んだことがありますか?または見たことがありますか?

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いかにして問題をとくか

数学の研究者であった、ジョージ・ポリア(ポーヤ・ジェルジ)さんが書いた本で、
数学の問題をどうやって考えて・解いていけばいいのか?について書かれた本です。

いや、だそうですのほうが正しいのですが、
実はお恥ずかしながら、今までこの本を読んだことがありませんでした。

よく書店では平積みになっていて、この本の表紙はいつも見かけていたのですが、
買って読むまではいっていませんでした。

そんな中、竹内薫さんが「数学×思考=ざっくりと」(数学思考はざっくりとと読むそうです)
という、この「いかにして問題をとくか」を使って日常の問題への応用のさせ方についての
入門書を出してくださいました。

その際に出版記念講演とサイン会が行われて竹内さんの講演会を聞いてきました。

数学の問題への向かい方は、日常の様々なシーンで役立つことなんだななど、
無意識で考えていたことが数学的な思考法であったんだななど、

いろいろな気付きがあり帰ってきました。
現在、3冊の「いかにして問題を解くか」と関連本を読んでいます。

そして生徒に向けて、物理の問題の取り組み方についても、
この「いかにして問題を解くか」の内容が大切になるなと思い、
ざっくりとまとめなおしてみました。

参考にしたのは、竹内先生の本、Gポリアの本です。

また実際にぼくが問題をとくときにも、これらの方法をよく使っています。
無意識にやっていたことだったのですが、言語化することができました。

解けない問題に出会ったら?の3ステップ

ステップ1 問題文をもう一度よく見る

ステップ2 手を動かしながら考える

ステップ3 振り返りをする

ステップ1 問題文をもう一度よく見る

・文章を図におこしてみる

図は大きく!

・与えられた文字に○をつけながら読む

振り返りに使います。

・条件の有無を考える

条件が1つ出てきたら、1つの数式を作れる可能性があります。

 

ステップ2 手を動かしながら考える

・似た問題ですでに解いたことのある問題はないか?

・何か役に立つ原理・公式を知っているか?

・文字に具体的な数字を入れて具体的に考える。

定数の文字には「1」を入れてしまうと関係式が炙りだされて見えてきます。

・数字を文字式に置き換えるなど、一般化して考える。

文字式に置き換えることによって、計算途中式をすっ飛ばすなど、他の問題への応用が聞くことがあります。

・極端な場合を考えてみる

斜面の傾き90°や0°などを入れた時に、その式がおかしな答えを出さないかを確認します。

・変数に対して数式が足りない場合は、手持ちのデータを全て活用できたかを考えてみる。

変数が3つあるのに数式が2つだと、問題が解けません。おそらく全ての文字、条件が活用できていません。高校物理の問題は意地悪な問題は少ないので、出てくる文字や条件には何かしら利用価値があるはずです。

 

ステップ3 振り返る

・与えられた文字で解答できているかを確認する。

自分でおいた文字を使っている場合があるので再確認。

・各段階の計算が正しいかどうかを再確認する。

・この問題が、他の問題に結果が応用できないか考えてみる。

・図形的に解けないかなど、別の解法で解けないかを検討する。

 斜面上においた空き缶。斜面の角度を大きくしていくと回転して倒れるときのギリギリの角度を求めよ!などの問題は図形的に解く方法もあります。図形的にとけると、より素早く解けたり、新たな気付きがあったりします。

以上です。物理の問題ではなくても、現実問題にも応用できそうですね。

物理を勉強する意味はこのあたりにもありそうですね。

竹内薫先生がおすすめしてくれましたが、次の順番で読んでいくといいのではないか?と
教えてくれました。

数学×思考=ざっくりと
竹内 薫

いかにして問題をとくか・実践活用編
芳沢 光雄

いかにして問題をとくか
G. ポリア, 柿内…

高校生も読めると思いますので、上から順番にあたってみてください。

次の科学のタネ

「大人のための高校物理復習帳」という本を昨年書きました。

物理を楽しみたい方はぜひお手にとって見て下さいね。

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