センサーで可視化!電気振動を観察してみよう(V-Hub8)
電気振動の様子を観察してみよう!
授業の中で、イージーセンスというセンサーソフトを使って電流・電圧の可視化実験を行いました。イージーセンスというのは実験系のセンサー機器で、様々な種類がありますが、ぼくがおすすめしたいのが最新のもので、値段もそんなに高くないのに手軽につかえてコストパフォーマンスの良い、この「V-Hub」という製品です。
V-Hubの良いところはBluetooth接続がiPadとできて、無線でデータをiPadに飛ばしてグラフ化できるところです。これがめちゃくちゃ便利!easysenseのiPhoneアプリも登場したので、より手軽に実験ができるようになりました。
今回紹介をするのは電気振動という現象で、コンデンサーとコイルを並列に接続して、スイッチをいれると、電荷がコンデンサーとコイルの間を行ったり来たりするという現象です。前々から電気振動について生徒の目にみえるような形で、実験をやりたいな〜!と思っていましたが、イージーセンスを使うことで見事!可視化することができました。こんなにきれいなグラフを得ることができます。
縦軸が電圧、横軸が時間です。いろいろな線がありますが、自己インダクタンスLを色々変えて、周期がかわることを確認しました。
減衰しつつも周期が一定の正弦波の様子がきれいにでていているのがわかりますね。また自己インダクタンスを小さいものにすると、周期も小さくなることがわかります。それでは実験方法の紹介です。
科学のレシピ
用意するもの
コンデンサー(10μF等)、コイル(0.05H等)、ブレッド−ボード、ジャンパーコード、ワニ口、プッシュスイッチ、乾電池×2(3V)、電池パック、イージーセンスV-Hub、イージーセンス電圧センサ、iPad
※ コイルは他の実験でも使用しているものを流用しており、あまり意味はありません。またコンデンサーも10μFでなくても可能です。
コイルはいろいろな自己インダクタンスのものを用意すると、インダクタンスの変化がつくので周期が違った面白い結果が得られます。
※ イージーセンスについてより詳しく知りたい方はこちらを御覧ください。また初めての方でイージーセンスの使い方について知らない方は、NSAなどで使い方をお伝えしていますので、もしよかったらご参加ください。
方法
動画にしてざっとまとめてみました。こちらの動画を見るのが一番速いかもしれません。
以下文章で説明しますね。
① 回路を組む
次のような回路を組みました。コンデンサはあらかじめ充電をしておき、スイッチをいれて電気振動を起こしました。
こちらが実際に組み立てた様子です。ブレッドボードを使用して、簡単に接続をしてみました。演示実験で使う程度であれば、ボードに刺したりで十分ですね。
② コンデンサを充電する
コンデンサを3Vの電圧で充電しました。
③ イージーセンスの設定をする
測定時間は50ms、測定間隔は50μsで、データ数を1000にしました。
開始トリガーは、3Vの電池で充電をしたので、基本的には電圧がある状態になっています。スイッチをおしたときに電気振動がおこり、電圧が低下することになるので、1Vを下回った時をトリガーとして、プレトリガーとしてその前の25%のデータを取得するという設定にしました。
③ コンデンサをセットして、スイッチを押すと記録されます。
記録後に連続で他のコイルを測定する場合には、オーバーレイをONにすると、上書きされます。
結果
このような振動が記録できます。
さらに追加で記録をするために、オーバーレイモードにして、別のコイルで同じように実験をすると、
周期がいろいろと変わっている様子がわかりますね。適宜これらはプロジェクタなどにつないで生徒全員で観察をするとおもしろいと思います。AppleTVがあるとこのように、センサー→iPad→AppleTV→プロジェクタとコードレスで共有できるのがすばらしいところです。
詳しくはこちらを御覧ください。教室でも行うことができました。
本当なら各班で実験をしてみるのが良いのでしょうが、本校には全員分のイージーセンスがないので残念です。が、教員がもっておくだけで、演示実験ができるので、やはり1つはほしいところですよね。購入を検討してみてはいかがでしょうか。
<イージーセンスV-Hubについて、詳しくはこちらからどうぞ。>
なおイージーセンスを開発をしていのはイギリスのData Harvest社です。たまたま使い方を見せてほしいということで、社長のSteave Whitley さんが今年遊びに来てくれました。こちらはそのときの写真です。
Steave Whitley さんからセンサーを1つもらっちゃいました!うれしいです。
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