止まっている媒質はど〜れだ(縦波)【スマホで物理#06-2】
止まっている媒質?動いている媒質?
サイエンストレーナーの桑子研です。さて今回はあるy-xグラフをみて、どの媒質が最も速く動いているのか、また止まっている媒質はどれか?を、練習問題をつかって考えてみましょう。
前回の#06までで、 #横波 と #縦波 の動きに関する説明は終わりました。今回は #縦波 の媒質の様子がよくわかっているのかどうかの、練習問題に挑戦してみましょう。
問題
| 次のグラフはx軸の正の方向に進む縦波を、x軸の正の変位の方向をy軸の正、負の方向の変位をy軸の負となるように、横波で書き表したy-xグラフのt=0の様子です。次の各問に答えなさい。
(1) t=0で止まっている媒質をA〜Gの中から全て選びなさい。 (2) t=0で、速さが最大であり、かつx軸正の向きの速度をもっている媒質をA〜Gの中から全て選びなさい。 |
[speech_bubble type=”rtail” subtype=”R1″ icon=”4.png” name=”生徒A”] 止まっているのはどれ?って全ての媒質が止まっているじゃないか!
と思うかもしれませんが、そうではありません。たしかにt=0のy−xグラフ1枚だと、止まっているように見えますが、実はこの中のA〜Gの媒質は、あるものは止まっており、またあるものは動いています。
なぜ止まっているようにみえて動いているのでしょうか。例えば写真の例で考えてみましょう。カメラで景色を写しても、動きは写りません。動いているものと止まっているものは、1枚の写真からではわかりません。

どちらの車がどのように動いているかわかりますか?
写真は時間を切り取ってくるので、ある時間の中での位置の変化(動き)は写らないのですね。そこで時間が少しずつ異なった複数の写真をあつめて、順番にみてみるとどうでしょうか。

黄色の車は止まっており、緑の車が動いていることがわかりますね。
これと同じで、y-xグラフは1枚の写真です。つまり今回の波についても、この写真一枚をジ〜っと見ていてもだめで、頭の中で動きをイメージして、波が動いていると考えて、波を作っている媒質の動きを選ばなければいけません。
言葉で説明をするのが難しいので、こちらの動画をみてください。一目瞭然だと思います。
いかがでしょうか。それでは順番に解説していきましょう。
ここから解説です
(1)
止まっている媒質を探す…横波でも縦波でも、どちらで変位が最大になっているところで媒質は一瞬止まります。変位が最大になっているということは、振動の折り返し地点になっているからです。同じような例でいうと、ボールを上に投げたときにも、折り返し地点ではボールは一瞬静止しますよね。

鉛直上向きに投げたボールも折り返し点では静止
よって、答えは上下に変位が最大であるA・C・E・Gとなります。

(2)
次に速度が最大の媒質を探してみましょう…速度が最大、そう振動の中心、変位が0の場所にいる媒質は速さが最も大きくなっています。そこで候補としては、B・D・Fとなります。

次に「x軸の正の向き」に、向きまでも適したものを選びましょう。ポイントは1枚の写真では動きはわからないということです。考えてもよくわからない…そんなときは実際に波を少しだけ進行方向に動かしてみましょう(メモ帳をだしてかいてみて下さい)。「少しだけずらす」というのがポイント。

すこしだけ!です。
するとBの媒質は下に、Dの媒質は上に、Fの媒質は下に、次の時刻で動くということがわかりますね。

上を向いた矢印はD
縦波において上に動くということは、x軸正の向きということを示すので、Dが適しているとういことがわかりますね。
いかがでしたでしょうか。このように縦波の横波表記を読み取るときには、疎密の他に、振動の様子をイメージすることが大切です。良い頭の体操になりますね。
続きます。
参考情報 オンライン授業
こちらでは動画にて解説をしました。プリントをダウンロードしてご覧ください。
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