静電気でスーパーサイヤ人に!髪の毛を逆立てる実験のコツ(静電気実験)

ケン博士
サイエンストレーナーの桑子研です。このサイトで科学を一緒に楽しみましょう。

静電気と僕の出会い

小学生のころから、磁石や電気の不思議に魅了されていました。特に、電気が目に見えない力で物を動かすことにワクワクしていたのを覚えています。そして中学生になったある日、運命的な出会いを果たしました。

それは「静電気発生装置(バンデグラフ)」です。

理科資料集のページをめくると、バンデグラフを使って髪の毛が逆立っている女の子の写真が載っていました。まるで超サイヤ人のような姿に驚き、「いつか自分もこんな写真を撮ってみたい!」と強く思いました。

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初めてのバンデグラフ体験

その思いを持ち続け、高校に入ると、ついに実験室でバンデグラフを発見!先生に頼み込んで触らせてもらうことができました。しかし、いざスイッチを入れても思ったように髪の毛は逆立ちません。

原因は簡単でした。

  1. 髪の長さが短すぎた
  2. 体をしっかり絶縁していなかった

それでも手にビリビリと感じる静電気の力に興奮し、「もっと上手に使えば、きっとあの写真のようになれる!」と確信しました。

研究を重ねて…ついに成功!

教員になった今、昔の夢を叶えるべく、何度も実験を重ねました。絶縁の工夫や、より効果的な方法を試行錯誤し、ついには理想の髪の毛逆立ち写真を撮ることができるようになりました。今回はそんな髪の毛を逆立てる実験の方法について紹介します。

科学のレシピ

用意するもの:バンデグラフ、カツラ、絶縁台

方法:

1 カツラの選定

女性の場合は良いとは思うのですが、男性の場合はカツラをかぶるといいでしょう。自分にとって、どのかつらが一番良いのか、いろいろと試してみることをおすすめします

ぼくが試した結果、「ボブ」が良いと思いました(ボブの髪の毛は重力が小さくて、紙がより逆立ちやすい特徴があります。またボブをかぶって鏡を見た時、しっくり来ました)。

2 絶縁台を作る

静電気はせっかくためても放おっておくと足から地面に逃げていってしまいます。そこで自分の体に電気をとめおいておくためにも、絶縁台が大切です。絶縁台もいろいろと工夫をして、プラスチックの椅子(IKEA)に、ゴムをカットしてはりつけました。

3 絶縁台の上に、かつらをかぶった姿で乗り、バンデグラフに手を付けて体に電気をためる。

それでは実際に実験してみましょう。ぼくの例の場合ですが、ここまで髪の毛が逆立ちました。

長年の夢が実現!感動して何回もやっています。ぜひ皆さんもお試しください。やみつきになること、間違いなし。なおマネキンをバングラフの上に乗せて行う方法もあります。

静電気発生マシーン(バンデグラフ)を使うと、こんな面白い実験が!!

バンデグラフを使った面白実験も公開しています。この実験は、広瀬すずさん・鈴木亮平さん・やす子さん・チョコレートプラネッツの長田さん・松尾さん等とテレビ番組にて行った実験も含まれます。詳しくはこちらをどうぞ

※ なお、静電気発生装置(バンデグラフ)を用いた実験については、必ず専門家の方の立ち合いのもと行ってください。お気をつけてお試しください。また静電気実験に関するご依頼(実験教室やTV監修・出演等)についてはこちらからお願いします

【特集】やめられなくなる!静電気実験

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