卵を守れ!+ワールド・カフェを実践してみました。
ワールドカフェを使った
特別授業!
実はぼくは普通の授業のときも
ワールドカフェ的グループワークを取り入れています。
ワールドカフェを学校に!
NEW この授業の風景がExciteニュースに取り上げられました(2014-02-08)
「ワールドカフェ」の授業!
先日高校3年生に「ワールド・カフェ」について学ぶ授業を行いました。
ワールド・カフェとは、アメリカではじまった会議の手法の1つです。
カフェのような自由な雰囲気の中で、
初めての人同士でも自然にコミュニケーションをとることが
できるようになっており、様々な工夫があります。
今回はそんなワールド・カフェの効果や運営方法を生徒に伝えるために、
実際にワールド・カフェを体験して、
ワールド・カフェにはどんな工夫があるのかを考えさせるようにしました。
今回ワールド・カフェで話し合うテーマは、
卵を守れ!
についてです。
卵を守れ!とは?
椅子の上にたった状態で生卵を肩の高さから落としたとき
その卵が割れないように、
・ストロー10本
・セロテープ1m
を使って工作をするというものです。
ストローとセロテープの使い方は自由です。
ストローを卵につけてもいいし、またストローを地面においてもかまいません。
場所は教室ではなく、カフェですから、学校の食堂を利用しました。
生徒が食堂に入ると目につくのが、楽しげな看板と、
それぞれのテーブルにおかれた模造紙、付箋、カラーペン。
中央に置かれたお菓子、おもちゃのマイク。
そして、お菓子です。
ワールドカフェで用いた道具。
お花を置くんです。意味があるんです。
入ってきたと同時に生徒には自由に席についてもらいました。
今回の授業の参加人数は、48名でしたので、
4名で1つのテーブルを作り、12班を用意しました。
はじめはどうしても知り合いどうしで席についてしまいますので、
ここからシャッフルをします。
シャッフルの方法は「バースデーリング」という
プロジェクトアドベンチャーを使いました。
バースデーリング
バースデーリングは、一切話をしないで、
ジェスチャーだけで1つの輪を作るというものです。
だいたい大人がやるとこの人数だと1分30秒はかかるのですが、
今回は1分10秒くらいで並びおえることができました。
このワークを使って、誕生日順に4人ずつ班をきりわけて、
席についてもらいました。
ワールド・カフェのスタート
まず概略を説明し、それぞれのアイテムの使い方についてルールを話しました。
テーブルにおかれた模造紙は、公開の場で、いろいろなアイデアを書くために使います。
また付箋は個人用のもので、個人のメモに基本的に使います。
おもちゃのマイクは、話をする人はそれを持って話さなければいけないというものです。
お菓子は自由に食べて構わないと伝えました。
そして「卵を守れ!」のルールを説明したあと、ワールド・カフェがスタートしました。
ワールド・カフェのススメ方は次のような感じで進みます。
1 テーブルホストを中心に自己紹介をしてから、それぞれのアイデアについて話し合う。(20分)
この時テーブルホストはこちらから指名をしました。運営者である教師は時間をはかったり、盛り上がっていないテーブルにいって「すすんでいますか?」などの声掛けをおこなっていきます。
2 アイデアの交換をする。テーブルホスト以外のメンバーは立ち上がり、他のテーブルにいって新しいグループをつくって話し合います。ここでそれぞれのテーブルで話したアイデアを交換・共有します。(20分)
3 元のグループにもどって、他のテーブルで話し合ったことを共有し、ストローをつかって制作をします。(20分)
そして最後に発表会、みなでできた作品を、実際に落として実験をしていきました。
そのところ2班の生徒の卵がうまく割れずにできました!
いろいろなアイデアがお披露目されました。
卵をストローで包むものや、
羽がついているものなど。
鳥かごのように下に置くタイプのものを作った班もあります。
これらの卵を2mの高さから落としていきます。
※ 割れた卵はこちらで調理をして食べました!
非常に盛り上がりました!
生徒の感想には次のようなものがありました。
・それぞれが異なった意見をもち、大変だが、良いところをつまんであわせ、総合的に班の人たちが納得できる良い作品ができあがるなと思った。
・自分の意見を言えるようになっていました。
・卵が割れてしまって悔しかった。みんなで話し合ったから、卵を割らないように、という単純なことが楽しかった。
・中学の時同じクラスでもほとんど会話してなかった人とも一緒にお話ができてよかったです。
・いろんな考えを出しあうのがとても楽しかった。
・普段の授業では使わない脳をつかった気がする。
・グループのメンバーの数だけちがう意見があった。
・他者と自分では物事の見方がまったく異なることがわかりました。ジェスチャーだけで誕生日順に並んでみて、言葉の大切さを改めて感じました。
・絆が深まった。
・人と話をするときは目を見ることが大切。
・自分が思っていることとちがうことを相手が考えていても、しっかりきくととてもいいアイデアだったので、きくのは大切だと思った。自分のことはいう内容をいか論理的に説明できるか、がムズカシイけど、自分でも気づくことがあって楽しかった。
・同じ目標をもって話し合うと盛り上がる。
・自分の説明のへたさ。絵も書けないので苦戦した。皆考えることが違ったり、一人で色々な意見を言える人などがいた。
・こんなに卵について話し合ったことはなかったので楽しかった。
普段の授業ではなかなか知り合いとか
仲の良い生徒としか話をしないようです。
ワールド・カフェには上記のように様々なツールをつかって、
コミュニケーションを活発にとる工夫をとっています。
みなさん、この記事をよんで、そんな工夫、何個みつけることができましたか?
ワールド・カフェの工夫については、こちらにまとめました!
答えも書いてあるのでぜひ御覧ください。
ぼくは問題演習のときには、ワールドカフェの手法をとりいれた学習活動をしています。
授業でも使えるし、総合学習でも使えるし、
様々な場所で役立つこの手法をぜひお試し下さい。
ワールドカフェに興味をもった人はこちらの本をおすすめします!
ワールド・カフェをやろう!
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