花火の光と音のズレから距離を求めてみよう!【理科・物理】

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ケン博士
サイエンストレーナーの桑子研です。このサイトで科学を一緒に楽しみましょう。

花火の光と音のズレを使って、観測者から花火までの距離を求める、そんな問題よくみたことありますよね。実際に計算をしてみました。今回は23/8/16に行われた「木更津港まつり」の花火を動画撮影して分析しました。

こちらがその情報です。

https://www.city.kisarazu.lg.jp/shokai/event/minatomatsuri/1000974.html

当日の気温は27度で、観測場所から打ち上げ場所(中の島公園)までの直線距離は1.77km(1770m)でした。

音速はだいたい次の式に乗ってきます。

V= 331.5+0.6t

tは気温なので、ここから音速の計算式を使って計算すると、

V= 331.5+0.6×27=344.7m/s

です。

また動画解析から5.33秒のずれがあることがわかるので、これを使って計算すると、

x=344.7m/s×5.33s=1853m

となります。

実際にかなり近い数字となりました。ズレについては、打ち上げ場所の正確な位置がわからないのでその辺りにあるのと、あとは直線距離ではなく実際はかなり上空で、この花火は実際に巨大だったので、20号であったとすると約500mはある様なので(参考サイト)、

https://rurubu.jp/andmore/spot/20003539

参考:花火の号数と炸裂する高さ
http://japan-fireworks.com/basics/size.html

それを込みで三角比を使って計算すれば、

L=(500^2+1770^2)^0.5=1839m となり、かなり良い数字なのではないかなと思いました。

なお注意点として、実際に花火を見に行ってお友達にこの様な話をすると理屈っぽい人!みたいな風と捉えられてしまい、立場が悪くなることがありますので、その点はご注意ください。

花火は炎色反応など、いろいろな理科的な面白さがあるのに、残念なことではあります。

次は、手作り花火はいかがですか?

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