IF関数のマトリョーシカから卒業!IFS関数で成績処理を「進化」させる方法(教師のためのエクセル)

サイエンストレーナーの桑子研です。毎日が実験。

一定の数値を超えたら「A」、超えなければ次へ……という判断の連続ですよね。今日は、そんな「条件分岐」を、まるで進化を遂げた生物のようにスマートに解決してくれるIFS関数の世界をのぞいてみましょう。

入れ子構造の迷宮「IF関数」の限界

学校の先生や事務作業でよくあるのが、「点数によってランクを分ける」という作業です。これを従来のIF関数だけで作ろうとすると、こんな風になります。

=IF(E3>700000,”A”,IF(E3>500000,”B”,IF(E3>300000,”C”,”D”)))

まるでマトリョーシカのように、IFの中にまたIFが入る入れ子(ネスト)構造です。理科の実験でいえば、試験管の中にさらに小さな試験管を詰め込んでいくようなもので、後で見返したときに「あれ、このカッコはどこの終わりだっけ?」と混乱してしまいます。複雑すぎるシステムは、エラー(突然変異のミス)が起きやすいのです。

「IFS関数」で思考をシンプルに

そこで登場するのが、複数の条件を並列に処理できるIFS関数です。これを使えば、数式は劇的にスッキリします。

=IFS(E3>700000,”A”,E3>500000,”B”,E3>300000,”C”,”D”)

生物の進化が、より効率的なエネルギー消費を目指すように、数式もシンプルであればあるほどメンテナンスが楽になります。これなら「70万より大きければA、50万より大きければB……」と、私たちの思考のプロセスそのままに書き出すことができますね。

「TRUE」を使う

さらに、最後の仕上げに面白いテクニックがあります。上記の式の最後をTRUEに置き換えてみましょう。

=IFS(E3>700000,”A”,E3>500000,”B”,E3>300000,”C”,TRUE,”D”)

論理学の世界では、TRUEは「常に正しい(真)」という意味を持ちます。IFS関数は「条件に当てはまったところで処理を終える」という性質があるため、最後に「TRUE」と書いておけば、「それまでの条件にどれも当てはまらなかったものは、すべてここ(D)に入れなさい」という受け皿の役割を果たしてくれるのです。

道具を磨けば、心に余裕が生まれる

エクセルの設定や関数を知ることは、単なる事務作業の効率化ではありません。それは、私たちがもっとクリエイティブな活動に脳のエネルギー(糖分と酸素!)を割くための知恵なのです。複雑なマトリョーシカから卒業して、スマートなIFS関数で、あなたの名簿やデータを美しく整理してみませんか?

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