GoogleClassroomに登録している生徒のGmailアドレスを一括取得する裏技
サイエンストレーナーの桑子研です。毎日が実験。
科学の実験において、もっとも重要なことは何だと思いますか? 正確な測定? 鋭い観察眼? もちろんそれらも大切ですが、実は「効率化」も欠かせない要素です。無駄な単純作業を減らし、思考する時間を確保する。これは研究者にとっても、私たち教師や学生にとっても同じことが言えます。
さて、Google Classroomを使っていると、登録されている生徒たちのGmailアドレスを「一括で」取得したい場面に出くわしたことはないでしょうか? 「全員のアドレスをコピーして、別のアプリで使いたい」。そう思ったのに、名簿から一つ一つコピペしていくのは、ビーカーの水をスポイトで一滴ずつ移し替えるような、気の遠くなる作業です。
残念ながら、現在のGoogle Classroomには「アドレス一括ダウンロード」というボタンはありません。しかし、ここで諦めないのが科学する心です。実は、ちょっとした「裏技」を使うことで、この課題をあっという間に解決できる方法があるのです。
このテクニックを知っていれば、例えば「Google Chatで班ごとのグループを作って議論させたい」といった協働学習の場面でも、スムーズに環境を整えることができます。あるいは、特定のメンバーだけに資料を送りたい時など、活用の幅は無限大です。今回は、ICTという道具を使いこなすための実験手順として、この裏技をご紹介します。これで皆さんの貴重な時間を、事務作業からクリエイティブな学びの時間へと変換しましょう。
実験手順:生徒のGmailアドレスを一括抽出する
用意するものはGoogle Classroomと、少しの好奇心だけ。手順は驚くほどシンプルです。
- まず、Google Classroomの「採点(またはメンバー)」タブを開き、生徒一覧が表示される画面へ移動します。
- 次に、リストの左上にあるチェックボックスを使い、すべての生徒を選択します。ここで対象を絞りたい場合は、個別にチェックを入れても構いません。

- 生徒が選択された状態で、画面上部にあるメールアイコン(手紙のマーク)をクリックします。通常は生徒へメールを送るための機能ですが、これを「抽出装置」として利用します。
- Gmailの新規作成画面が立ち上がり、宛先(To)欄に生徒のアドレスがずらりと並びます。ここからがポイントです。キーボードの「Shiftキー」を押しながら、メールアドレスの羅列部分をクリックしてみてください。または、宛先欄全体を選択(Ctrl+A または Command+A)します。

- すべてのアドレスが選択状態になったら、それをコピー(Ctrl+C または Command+C)します。これで抽出完了です!
得られたデータの活用と考察
これをGoogleChatなどで、メンバー追加の際に一気に貼り付ければ完了となります。
まるで手品のように、Google Classroomの奥に隠れていたデータを取り出すことができました。コピーしたアドレスは、Excelやスプレッドシートに貼り付けて名簿を作ったり、Google Chatのスペース作成時に一括貼り付けしたりと、自由に活用できます。日々の授業運営を効率化し、生まれた時間をぜひ生徒たちと向き合う「対話」の時間に使ってくださいね。
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