潜入!全世界から100名を超えた「反転授業オンライン勉強会」での学び

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ミーティング

全世界から100名を超える

グループワークの実践者が集まった!

ネット上での熱い勉強会のレポートです。

 

オンラインで反転授業の勉強会

昨日は田原先生が主催する、反転授業オンライン勉強会の第1回目が行われました。しかもウェブ上でです!

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※ この画像は田原先生のネット予備校を見学させていただいたときの様子です。同じこのシステムを使って行われました。

 

そこに全国から実践者や興味のある方が100名くらいあつまり(海外の参加者もあり)、同時に勉強会に参加しました。

反転授業オンライン勉強会という名前ですが、アクティブラーニングの実践者も登場してくださり、いろいろなお話が聞けて、あっというまの1時間30分となりました。

聞き逃してしまったところもあるかと思います。不正確な情報もあるかもしれませんがご了承ください。ご指摘いただけると幸いです。

ALのメリットとデメリット

はじめにお話していただいたのは横山北斗先生です。横山先生はまだ29歳という若さで、アクティブラーニングを取り入れているというから驚きです。取り入れることによって授業で寝る子が激減したんだとか。

ぼくも同じことを体験したので、うなずきながら聞いていました。

しかしながら、割合いは少なくてもなじめない生徒もいるようです。人と話し合ったり、そういうことが苦手な生徒で、ぼくがやる場合にも必ずいます。全体を巻き込むためにどうしたら良いのか、まだ試行錯誤だそうです。

反転授業のポイントは事前学習の定着にある

次にお話いただいたのが、芝池宗克先生です。芝池先生は非常に熱血な方で、その勢いが話し方や視線から伝わってきました。教師生活25年で反転授業を取り入れているんだから、半端じゃないですよね。

芝池先生は授業にグループワーク中心の授業を取り入れたとき、なかなか学校や保護者からは受け入れてもらえなかったようで、苦労があったようです。それが全学的?にiPadを生徒が持つようになったことをきっかけとして、大きく変化してきたとのことでした。

芝池先生の反転授業の実践例では、生徒が自宅で動画を見て予習をする割合を高めるために、授業ではじめに生徒に確認テストをやらせている間に、やってきたかどうかをチェックしているそうです(ノートチェックになるのでしょうか)。

このところを聞くと、反転授業の大きな課題はやはり生徒にどうやって自宅学習をさせるかということのようです。ただし反転授業を取り入れたことによって、グループワークを中心とした授業でグングン授業進度がすすみ、生徒の成績もあがっているとのことでした。

芝池先生の言葉でとくに感銘を受けたのが、

・生徒のやる気を引き出す声がけ!
・教員がなにをしたいのか?が大切で、反転授業が先いあるものではない。

ということでした。

ALのプロによる質問タイム

最後に小林昭文先生の発表です。とっても簡潔は発表で、スライド2枚を使って4分くらいで説明が終わりました。ぼくは必死にスクリーンキャプチャをとりながらメモをしました。

さすがアクティブラーニングのプロというところでしょうか。すぐに私たちの質問タイムに入りました。

小林先生は座席すらも生徒に自由に決めさせているそうです。そんな先生のやり方にたいして、様々な質問が飛び出たのですが、

Q 仲間はずれになった子の対応はどうしていますか?

ということに対しては、

A 仲間外れははじめは一定数でます。その後の声かけで、対応をしちます。

だとか、

Q なかなかグループワークがはじまらないグループにはどうすればいいのか?

に対しては、

A 教師が「すすんでいますか?」などと声かけをしてグループ間に質問をなげかけていく

とのことでした。

小林先生は簡単におっしゃられていましたが、ぼくがわかったことは、実はパートナー方式の教授法は「簡単に導入でき」てすぐに効果がでるというメリットだけではなく、

継続していくには教師の大きな力量がいる

という側面もあるということです。ぼくもグループワーク中心の授業をやっていて、継続していくことの難しさを感じています。

最後に小林先生へ企画者の田原先生からすばらしい質問がでました。アクティブラーニングを行う上で教師はなにを学べばよいのか?という質問だったと思います。それに対して小林先生は、

構成的エンカウンターなどの、カウンセリングの手法が大切としながらも、

オススメはしない

ということでした。

なぜオススメしないのかというと、学ぶのに非常に時間がかかるかららしいです。

ぼくは実際に構成的エンカウンターを私学協会で2年間勉強をしたのですが、確実に自分のコミュニケーションの取り方が変化しました。と同時に、まだまだ学ぶことがあり、確かに「時間がかかるんだな〜」ということを感じています。

ではなにをおすすめするのかというと、

「アクションラーニング(質問懐疑)」

というスキルだそうです。

 

参考サイト:アクションラーニングとは

 

ぼくははじめて聞いたのですが、結構受講するとお金がかかってしまうということでしたが、オンラインでも学べるようになってきたそうです。

ぼくもサイトを見に行ったのですが、まずは書籍から読んでみようかなと思っています。

以上が昨日のレポートです。

次回は10月30日。ぼくもお話します

次回の第二回は10月30日の10時から行われます。実はこの研究会の3人目の事例発表者として、田原先生から何かお話をという声がけをしていただいたため、ぼくがお話をすることになりました。

ぼくは女子校勤務で生徒から嫌われる科目、物理を教えています。いろいろ工夫をする中で、現在はグループワークを中心とした学習方法へと自然に変化していきました。

ぼくがグループワーク中心の授業に変化していった大きなきっかけは、「特別教養講座」という講座、そして担任をしていたときの「保護者会」でした。

これらのことについては、別の記事にして後日掲載をしようと思います。

ではなにを発表するかということについてです。今年の6月に私学教育研究所で教師向けに「物理基礎の教え方」というセミナーを行いました。

2時間のセミナーだったのですが、話きれなかったことに、「質問」と「興味づけ」があります。資料もそろっているので、このあたりを簡潔に話をしようと思います。

パートナー方式の授業(グループワーク型の授業)を行うためには、エンジンが必要になります。その(一番?)大切なものは、スタートとなる「質問」です。

うまくいくかいかないかは、適切な質問が勝負の決め手になります。でもこの質問がとっても難しい。試行錯誤をしております。

そんな中でうまい質問が決まると、生徒は自動的に学習をはじめるという、とっても面白い場面に何度も出会えてきました(その逆もまたしかり・・・)。

授業準備の半分以上は、「質問」の準備にあるのではないか。最近はそう考えています。

もう一つの「興味づけ」ですが、こちらはぼくは手作り実験などで行っています。このあたりに関しては、理科という科目の特徴が強くなるので、少しのお話でとどめようと思います。

つまり反転授業やICTの活用のお話はあまりでてこないでしょう(すみません!)。

実はこれらの「質問」「興味づけ」などをまとめたものが、ぼくが出している本の根幹にあります(たとえば最近だした『大人のための高校物理復習帳』(講談社)は、授業でえた質問、そして興味づけをつめこんでいます)。

できるだけ自分の持ち時間は質問にも取りたいと思います。ぜひみなさんご参加お待ちしております。

詳しくは後日掲載される田原先生のブログから申し込みをお願いします。もちろん無料です。

 

参考リンク

反転授業オンライン勉強会(田原先生のサイトより)

講師の先生方の紹介(田原先生のサイトより)

横山北斗先生

芝池宗克先生

小林昭文先生

参考となる本

次に読みたい記事

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パートナー方式の教授法の実践

ぼくのフェイスブックページでパートナー方式の教授法などについて情報を集めています。

黒板を電子黒板に変身させる方法

学習意欲を高め学力につなげる「授業改革」 (外部ウェブサイト)

アクティブラーニングについての知識が体系的に学べます。実践したら知識も!

反転授業の研究

反転授業をおこなっている田原先生のサイトです。実践例が参考になります。

20130924130129 今日の『科学のタネ』

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