硝酸カリウムと塩化ナトリウムを使った再結晶の実験(キラキラ結晶を作ろう!)
今日は、再結晶というちょっと不思議で、でも簡単にできる科学実験をご紹介します。日常の中では、あまり目にしない“結晶”を作り出す実験なんですよ。今回は、硝酸カリウムと塩化ナトリウムを使って、どうやって水溶液から溶質(固体の成分)を取り出すのか、一緒にやってみましょう!
使ったもの
今回使ったのは、硝酸カリウムと塩化ナトリウムの水溶液です。これを使って、再結晶を行い、キレイな結晶を観察します。方法はとっても簡単なので、ぜひ試してみてくださいね!
実験手順
① 試験管に3gの食塩(赤)と硝酸カリウム(青)を入れる。
まず、食塩と硝酸カリウム、それぞれ3gを別々の試験管に用意します。次に、5mLの水を加えて、これをお湯を入れたビーカーに沈めながら、軽く振ってよく混ぜます。温めることで、溶けやすくなるんですよ!
もし、しばらく経っても全部が溶けないときは、上澄み液(溶けている部分)を約2mL別の試験管に移します(緑の表示をつけた試験管)。さあ、ここから何が起こるか楽しみです!
塩化ナトリウムに水を入れたところ
お湯の中に入れる
塩化ナトリウムは溶け残りが観察された。上澄液を別の試験管に移す
② 水溶液を冷やして様子を観察する。
水を入れたビーカーを使って、水溶液を冷やします。すると…しばらくすると溶質(固体の成分)が現れてきます!
溶質が現れたら → ③へ
溶質が現れなければ → ④へ
しばらくすると、硝酸カリウムのほうは、結晶がみられました。
③ ろ過して観察する。
もし溶質が現れたら、ろ紙でろ過を行い、固体を取り出します。取り出した物質を薬さじで採取し、ルーペや顕微鏡で覗いてみましょう。顕微鏡で見ると、驚くほど繊細な結晶の世界が広がっていますよ!
④ 結晶が現れない場合は?
まだ現れない場合は、スライドガラスに水溶液を取り、一晩置いてみましょう。自然に水が蒸発して、次の日には結晶が現れるかもしれません。科学の世界では、じっくり待つのも実験の楽しみの一つです!
⑤ 得られた結晶を観察してスケッチする。
最後に、結晶を観察します。ルーペや顕微鏡を使って、結晶の形や模様をしっかり観察してみてください。観察したら、ぜひスケッチをして、その美しい姿を記録してみましょう。
濾過後に、ろ紙に残った物質をスライドガラスに乗せる(硝酸カリウム)
顕微鏡で観察する
硝酸カリウムの結晶(針状)
塩化ナトリウムの結晶(正方形のような構造が見られる)
どうでしたか?再結晶の実験は、目に見えない溶質が再び固体として現れる瞬間を体験できる、とってもワクワクする実験です。自分の手で結晶を作ることで、科学の不思議さを身近に感じられるはず。もし結晶をもっと大きく育てたい!と思ったら、次のステップとして、結晶を育てる方法もチャレンジしてみるのもオススメです。
PS ちなみに硝酸カリウムの結晶を同じようにやってみると、このような感じです。
その様子はこちらをご覧ください。