チバニアンで知る房総半島の貴重な地層(千葉セクション)の秘密

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ケン博士
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『チバニアン誕生』(ポプラ社)岡田 誠

「チバニアン誕生」という本を読みました。

これがとても面白くて、地層初心者の私も楽しめました。千葉県市原市の養老川河岸に露出する地層断面を「千葉セクション」といいます。

https://www.mext.go.jp/a_menu/kaihatu/kaiyou/gaiyou/1343292_00003.htm

この千葉セクションがどのようにしてできたのかですが、次の図のように、千葉セクションにはおだやかな流れのもとで、れき、すな、どろが順番に堆積して、泥がきれいに長い年月をかけてたまっていったそうです。

引用:『チバニアン誕生』(ポプラ社)岡田 誠 P76

 ちなみに屏風浦の地層の場合は、定期的に海底の土砂崩れが起こって、できた地層を破壊して、れき、すな、どろの順に堆積またたまって、土砂崩れがおこってを繰り返したそうです。

引用:『チバニアン誕生』(ポプラ社)岡田 誠 P77

 ではどのようにして海底にあった地層が陸上で今みることができるのかということですが、次のようにたどったそうです。まず全体としては千葉は海の底にあって

引用:『チバニアン誕生』(ポプラ社)岡田 誠 P92

その地層が沈降して、上総層群の堆積がはじまり、隆起をして、地層が地上に出たのだそうです。

引用:『チバニアン誕生』(ポプラ社)岡田 誠 P97

こちらの断面図と比べるとよくわかります。まず海のそこにあり、

引用:『チバニアン誕生』(ポプラ社)岡田 誠 P100

大陸プレートに押されて、隆起と沈降がおこります。

引用:『チバニアン誕生』(ポプラ社)岡田 誠 P100

ここに上総層群が作られていきます。静かな流れであったことが原因だそうです。そして房総半島が隆起をして上総層群が地上に現れます。

引用:『チバニアン誕生』(ポプラ社)岡田 誠 P101

今の状態がこちらです。南にいくと古い地層が見えます。

引用:『チバニアン誕生』(ポプラ社)岡田 誠 P101

このような形です。

引用:『チバニアン誕生』(ポプラ社)岡田 誠

養老川にいくと、川底が泥でできており、生物の痕跡の化石(生痕化石)がみらるそうです。いつかいってみたいです。

引用:『チバニアン誕生』(ポプラ社)岡田 誠 P83

引用:『チバニアン誕生』(ポプラ社)岡田 誠 P83

 ドラマチックで面白いですね!房総半島では静かな海に泥がつもってそのまま隆起したということで、いろいろな情報がつまっているということから貴重なのだそうです。なるほそ、そういうことだったのね!と納得の一冊でした。

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