自宅で遊べる!お弁当の蓋を温めてみよう(ポリスチレンの不思議)【理科】
自宅ですぐにできる実験の紹介です。用意するものはお弁当のパックだけ。楽しいので小学生から大人まで喜ぶ実験です。まずはこちらの動画を御覧ください。
プラスチックとは、石油から生まれた合成樹脂(人間の手で製造された高分子化合物からなる物質)のことです。プラスチックには次のように、様々な種類のものがあります(中学校の教科書で出てくるものをまとめました)。身近にあったものを写真で撮影してみました。
PE ポリエチレン 燃えやすい
ゴミ袋
PP ポリプロピレン 燃えやすい
ペットボトルの蓋
PET ポリエチレンテレフタラート 燃えにくい
例:ペットボトル
※ペットボトルのフィルムはポリスチレン、蓋はポリプロピレン
PS ポリスチレン 燃えやすい
納豆の容器・お弁当の蓋
PVC ポリ塩化ビニル 燃えにくい
消しゴム・水道管
なお名前にポリというものが多いのですが、ポリは「たくさん」という意味です。たとえばポリエチレンというものは「エチレン」がたくさんあるという意味です。
プラスチックには次のような性質が、生活の様々なところで使われています。
・成形・加工がしやすい。一般に、加熱すると柔らかくなり、冷えると固くなる
・軽い
・さびない
・腐りにくい
・電気を通しにくい
・衝撃に強い
・薬品に対して安定で、性質が変わりにくい
この中で、ポリスチレンについて、次のような実験をしてみましょう。プラスチックの一つ、ポリスチレン(PS)は熱を加えるとやわらかくなり、加工をしやすいという性質があります。身近なものだとお弁当の容器の蓋やプラバンがあります。プラバンは現在100円ショップなどでも売られています。私はよく模型屋で小さいころ買ってきて作っていました。
工作用のプラバンは、ポリスチレンを薄く伸ばしたものです。これに熱を加えることによって、元の大きさまで戻ります。縮むというよりも、戻るという表現の方が正しいと思いますが、この性質をつかって、キーホルダー作りができます。幼稚園や小学生からできるので、楽しいし、ぜひご自宅でも挑戦してみてください。
科学のレシピ
用意するもの:トースター、お弁当容器の蓋(ポリスチレン制)アルミホイル(またはクッキングシート)、木の板×2
手順:
1 お弁当容器の蓋(ポリスチレン制)に絵を描いて、トースターの中で温めます。私が買ってきたのはおにぎりをいれるパックです。
「PS」と書いてあるものを使いましょう。
トースターの中にいれるときには、アルミホイルをくしゃくしゃに一度してから、もどしたものをおいて、その上にプラバンをおきます。小森栄治先生の講座では、クッキングシートを使うと良いということを教えていただきました。
2 温めると、ふにゃふにゃと縮んできますので、ある程度縮みがおさまってきたら、割り箸で取り出します。クッキングシートの場合、プラバンが張り付きにくいので、すぐに剥がすことができました。反面、クッキングシートが焦げることもあり、何回も回数を重ねて使うのには適していないようです。アルミホイルのほうが大人数で何度も繰り返す場合には、いいのかも。
トースターに入れると、、、。
と、このようにプラ版のように平な板になりました!!
3 取り出したプラバンを熱いうちに、板の間に挟みこみます。ここは素早く行いましょう。
このようにポリエチレンが元の大きさに縮んで小さくなっています。キーホルダーの出来上がり。お弁当の蓋からできるというのがまた驚きの実験です。
ひもを通せば素敵なストラップの完成です!(^o^)
1 身の回りの物質の性質(固体)
2 気体の性質(気体)
3 水溶液の性質(液体)
4 状態変化(固体、気体、液体)
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