なぜ5Aから?実験で納得するアナログ電流計の使い方とデジタル電流計「プチメーター」の素晴らしさ!
サイエンストレーナーの桑子研です。毎日が実験。
目には見えないのに、確かにそこにあるもの。それが「電流」です。スイッチを入れると明かりがつく、モーターが回る。でも、その正体は一体何なのでしょうか。回路図の次は電流計の使い方です。電気回路の3時間目については、まずは電流について扱いました。豆電球とLED電球を用いて、電池の+極からの端子と−極からの端子を入れ替えるとどうなるのか?ということを実際にやってみました。
すると豆電球はどちらでも変わりませんが、LED電球はついたと思ったら消えるなど変化します。ここで生徒たちは「何かが一方向に流れているのでは?」と気づき始めます。モーターで実験をすると、回転方向が付け替えると変わります。このことから、電流には向きがあるということがわかります。ただし、どちら向きに流れているのかまでは、この段階ではまだわかりません。
さらに、「どれくらい流れているのか?」という疑問も出てきます。ここで登場するのが電流計です。
電流の「大きさ」を測る道具との出会い
問題集にも載っているということから、アナログ電流計の使い方について説明をしました。本校ではプチメーターというミニ電流計もあるので、今回しか説明しないという前置きで話をしました。時代とともに計測器は進化していくのも、科学の面白いところです。

直流電流計 プチメーター CT-A コンパクト デジタル電流計
ここでも「手を動かす」ことが大事です。まずは回路セットを持ってきてもらいました。各班今回は1つにしました。

アナログ電流計を使って、電流計の回路への入れ方(回路の中に直列で入れること)などを、実際に手を動かしながら確認しました。

また−端子については、一番レンジの大きな5Aから使うこと、そこから500mA、50mAと様子を見ながら下げていくこと、さらに最小メモリの1/10まで読むことについて説明をしました。

その後、プチメーター電流計を配って、今後はこっちでやるからねという話をしました。プチメーターなら読み方に悩む必要もなく、画面に表示された電流を読むだけです。アナログで苦戦した生徒からは、ほっとしたような声も聞こえてきました。
手回し発電機で「電流の威力」を体感する!
ここでぜひおすすめしたいのが、手回し発電機を電流計に接続するという体験です。電池ではなく、自分の力で電気を生み出すことで、「電流ってこんなに力があるのか」と実感できます。

まずは電流計の最大レンジ、5Aにつないで回してみます。どんなに頑張って回しても、針は少し動く程度です。ところが、端子を500mAや50mAに変えると状況は一変します。ここで大事な約束があります。ハンドルはゆっくり回すことです。
ほんの少し回しただけで、針がビュン!と大きく振れます。このとき、「もし全力で回したらどうなるだろう?」と想像すると、自然と答えにたどり着きます。針が振り切れて壊れてしまうのです。
繊細なセンサーを守るための「作法」
電流計の50mA端子は、微弱な電流を測るためにとても繊細に作られています。これはまるで、料理用のキッチンスケールに重たい荷物を乗せるようなものです。一瞬で壊れてしまいます。だからこそ、まずは大きな範囲(5A)から試すという手順が重要になります。
これは単なるルールではありません。未知の電流から計器を守るための知恵なのです。このような体験を通して、生徒たちは「なぜそうするのか」を理解していきます。知識が単なる暗記ではなく、実感として残る瞬間です。一度の体験は、百回の暗記に勝ります。ぜひ試してみてください。
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