プロライターから学ぶインタビューで使える3テクニック

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毎年、高校3年生の進路決定者向けの授業を担当しています。この授業は大学や社会で役に立つ勉強をということで、コミュニケーションに関する講座を毎年行ってきました。

今までにやってきたことは、プロジェクトアドベンチャーやワールドカフェなどの手法を通して、全体で協力をし合う仕組みづくりについて行ってきました。

そんな中、昨年は私が行うのではなく外部講師として、コピーライターの長谷川哲士さんにきていただき、本校のコピーや、新しいサークルを創るというワークを体験しました。

そして今年度は、ライターの寺島知春(てらしまちはる)さんに来ていただき、「インタビューして、記事を作ろう!」というワークを行いました。

インタビューして、記事を作ろう!

授業を行ったのは、平成29年1月18日です。寺島知春さんはデジタルえほん作家としても活躍する方で、一般の方を含めて多くの人にインタビューをして記事を書く仕事をしています。この授業では生徒どうしでインタビュー取材をして、そこで得た情報をツイッター作文と題して、短い記事を書くというものでした。

インタビューの3つのテクニック

授業ではまず寺島さんからインタビューの方法について学びました。インタビューのテクニックとしては、

1 すきの言葉を探す
2 リアクションの大きな話題を探す
3 何回も言っている言葉を探す

ということを教えていただきました。またインタビュー中には「相手が変なことを話していても否定しない」ということが大切で、それは記事の材料を集めることが主であるからということでした。

またその他、相手が気持ちよく、話をしやすくするテクニックとして、

「どうして?」
「〜ということだね?」

という返答があるということを教えていただきました。

それらインタビューテクニックを踏まえて、突然インタビューをするというのも難しいので、質問シートを配り、そこに記入をし、そのシートにそってインタビューを行うことになりました。

私がくじをつくっておいたので、ランダムにペアになり、インタビューがスタートしました。

インタビューにさいしては、相手との位置関係は対面形式ではなく、横並びのほうが心理的な効果があり、相手から材料を得やすいという特徴があるとのことです。

席を配置して、5分間インタビューがはじまります。5分後に寺島さんから、相手が話していたことからキワードを選び、さらに話しを掘り進めるようにアドバイスをうけて、さらに7分間の時間をとります。

それらの活動を交互に行った後に、160文字程度で記事を作成します。テーマは「○○と私」というもので、例えば「ジャニーズと山田さん」など、相手がすきだと思うものについて紹介するというものです。実際に文章を作ってみると、文字数制限があるため、生徒は苦労をして文章を作成していました。

できあがったものについては、生徒全員での鑑賞時間をとり、良い作品に投票(シールを貼る)します。生徒から多く票が集まった作品と、寺島さんが選んだ作品が異なったのが面白かったです。なぜその作品がよかったのか、寺島さんからの講評をお聞きすると、読者の視点がポイントだったようです。生徒全員が納得をしているようでした。

最後に寺島さんからのメセージとして、「普通の人、たとえばそのへんにいるおばさん、だと思っている人でも、それぞれの人には物語がある。相手を見た目やキャラクターで判断をしないでほしい、それに今日のインタビューのワークを活用してほしい」というお言葉をいただき、生徒は共感していました。

同じことを教員が話しても伝わりません。やはり現場で活躍する一流の方のお話は、重みがあり生徒にも響きます。

今後も外部の方をお招きした講演会等の活動を続けていきたいと思います。

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