見えない電流を可視化!リアルタイムで見えるイージーセンスの使い方
力や電流など、物理では(とくに高校に入ると)目には直接みえないものを扱っていきます。
そのようなこともあり、小学校では好きだったのに、
理科が苦手だという人が増えていくのかなと思いますが、
なんとなく慣れてくると、それが面白さにつながってきます。
ぼく自身がそうでした。
慣れていくために大切なのが、いかにそれらの目に見えないものを可視化して
理解していくのかということですよね。
力をばねばかりをつかって、その伸びの様子をみて可視化したり、
電流は、電流の流れを電流計の針の動きで確認したり、
静電気力を電気力線や等電位面で表現して考えてみたり。
そういった目にみえないものを扱う実験においては、
どうしても導入しておきたいのがセンサー系の道具です。
力センサや電流センサなどがあれば、目に見えない現象をリアルタイムで
確認することができます。
このリアルタイムというのがポイントです。
班に1つあったほうがよいのですが、
予算の関係でそこまで揃えられない学校も多いかもしれません。
でも1つならどうでしょうか。
購入への壁がぐっと下がりますよね。
そしてそして、1つでもあれば実際の授業で演示をすることができます。
電子黒板につなげれば、なおさら良い。
今回はそんなセンサーをつかった実験についてご紹介します。
なかなか家庭ではできない実験ですが、コンデンサーを買って来て、
充電、放電をするだけでも、非常に楽しめると思います。
科学のレシピ
用意するもの:ナリカのイージーセンス(電流センサ)、コンデンサー(1F)、抵抗(1Ω)、電源装置
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先日の授業では、コンデンサーに溜まった電荷を放電させて、そのときの電流を測定してから、積分。
計算した電気容量と実際の電気容量を比較するという実験を行いました。
その実験では、3V程度で充電した1Fのコンデンサーに、51Ωの抵抗をつけて、
放電させた時に、電流値を10秒毎に4分間記録をとって、手計算によって積分をして、
コンデンサーにたまった電気量を計算するということを行いました。
その後に、演示実験として、ナリカのイージーセンスの電流センサをつかって、
同様の実験をリアルタイムで可視化させました。
そこで便利なのが、電子黒板とのコラボレーションです。
イージーセンスと電子黒板を使うことで、スムーズに実験の演示ができました。
手順
1 コンデンサーを充電し、電圧を測る
コンデンサーは電源装置を使って2.5Vくらいに充電をして、
テスターで電圧を事前にはかりました。
2.45Vでした。
2 回路を組む
このときにはまだつながないでください。
3 電流の測定ボタンをおして、回路をつなぐ。
すると、センサーに流れた電流がリアルタイムで変化していくのがわかります。
こちらがその様子です(動画)。
これを電子黒板やプロジェクターにつないでおくと、
生徒全員でその様子が確認できるのでおすすめです。
4 積分をして、電気量を求める。
イージーセンスなら積分も一発でできます。
積分ボタンをおして、領域をドラッグするだけ。
値は2420mAs、つまり2.42Cでした。
これを使ってQ=CVより、電気容量を求めます。
生徒には、この値をデータで書きだしたものを渡して、
エクセルを使ってデータを積分をさせるとさらに効果的です。
もちろんセンサーが班の数あれば、各班でセンサーをつかって直接実験をして、
データをとらせてから解析させるのがいいでしょう。
5 Q=CVより、電気容量を計算する。
計算をすると、1.0Fに近い値が出てくるのがわかります。
電流計での実験でも同様に近い数字がでてきます。
直接コンデンサーの容量計をつかって値とくらべて、
この相対誤差について考えさせます。
この演示実験を見せた時の生徒の様子ですが、いままでは電流計の値をおいかけてグラフを作っていたのが、リアルタイムで同じグラフが出来上がってくるので、より理解がすすんだようです。
とくに、グラフが動いていく様子に感動の声があがっていました。
またこの実験は微積分の意味や、測定間隔の意味などがよくわかりますし、
エクセルを使って解析をさせることにより、
分析するための能力も身につけさせることができる実験です。
イージーセンスを一つでももっておくと、本当に楽しくなりますね!
1つ買ってみてはいかがでしょうか。
みなさんはどんな使い方をしていますか?(^^)
こういった使い方がある!など面白い使い方があったらぜひ教えて下さいね!
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