隕石の落下と雨粒の落下の意外な関係とは?微積9

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高校物理と微分積分について

高校物理の検定教科書では微積を使わないで説明がなされています。数学の進度の関係もあるため、そのようになっていますが微積をつかって考えたほうがスッキリとわかりやすく説明できることも多くあります。

このコーナーでは、微積を使ったほうが良い範囲について、一つひとつ説明をしていこうと思います。今回は空気抵抗がはたらく場合の運動についての前回の続きです。

前回空気抵抗によって、雨が一定の速度mg/kに近づいていくということについて、微積を使って考えてみました

今回は、もし空気抵抗がはたらかなければどうなるのか?ということ、そして初速度がk/mgよりも大きい場合、つまり隕石のようなものが地球に落ちてきたら、どのような速度になるのか?について考えてみようと思います。

もし空気抵抗がはたらかなければどうなるの?

空気抵抗がもしはたらかなければ、どのようなことが起こるのでしょうか。例えば雨粒が高さ1kmの場所から初速度0で降ってきたとします。そのときの速度を計算してみると、等加速度直線運動の式から「時間のない式」を使ってみましょう。

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 これを解くと140m/sとなります。時速に直すとおよそ時速500kmです。新幹線よりも速いスピードで雨が降ってくることになります。これではいくら質量が小さいからといって、あぶなくて傘をさして外を歩くことができませんね。

隕石のようなものが地球に落ちてきたらどうなるか?

雨粒の場合は初速度がk/mgよりも小さいので、前回の式②については、絶対値の値を正になるようにして計算をしました。

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 今回は初速度v0がk/mgよりも大きい場合、つまり隕石が地球に落ちてきた場合について、考えてみようと思います。

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 昨日の式②を使って、絶対値の展開に注意をしてときます。

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 これをグラフにすると次のようになります。

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 なお、前回と同じように、時刻0のときの速度を解くと、v0となり、また時刻を無限大にもっていくと、速度は

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となるので、グラフに値を示しました。雨の落下と同じようにmg/kに落ち着いていくのがわかりますね。面白い!(^^)

ただし、前回の雨も、今回の隕石も定数kに比例した空気抵抗kvという簡単なモデルで、考えてることに注意をしてくださいね。

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