文系・理系問わず必読!古いが「新しい科学論」で180°頭が変わる!

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村上陽一郎先生の「新しい科学論~「事実」は理論をたおせるか~」を読みました。

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この本は、1979年に1刷目がでて、そして2015年に49刷が出ているという
モンスター本ですから、ご存知の方もおおいとおもいます。

「新しい」とタイトルについていますが、「出たのが古いじゃない!」と思うかもしれません。

ただ、そんな指摘が当てはまらない本です。

今読んでも衝撃的な本で、科学に対する考え方が一変するかもしれません。
少なくてもぼくは新しい本に思えたし、科学の認識が一変しました。

ちょうど原子力発電所の事故によって、私達の科学に対する向き合い方が
問われているこの時期にぴったりの本です。

放射線等の知識の過不足や、個々人の立場によっての対応の違いに対して、向き合うことができるというか、向き合う責任を感じることができるそんな本だと思います。

何が変わるのか?簡単に紹介します。

客観的とはなにか?

サブタイトルに書かれている

「事実」は理論をたおせるか

というところからも挑戦的な本であることが読み取れます。

事実は理論を倒せるか?との問いかけの意味ですが、
古い理論があったときに、事実(データ)を集めていくことによって、必ずしも古い理論を倒すことができるのか?

という意味の投げかけです。

「倒されるのはあたりまではないか?」

と思うかもしれません。ケプラーの惑星の法則の発見しかり、

そのような事実も多く科学史から読み取ることができます。

でも、この本では必ずしもそうではないということを述べています。

ーーー

また、ニュートン力学(古典力学)が相対性理論の発見によって、
その中に内包されたとき、その内包されたニュートン力学と、
内包される前のニュートン力学は別のものであると述べられています。

「そんなのことないじゃないの?」と思うと思いますが、本書を読めば、
別ものであるということが見えてきます。

それは科学の理論と社会通念や文化などは、引き剥がすことができないくらい
密接に結びついていることと関係があります。

ーーー
科学の進歩という言い回しを聞いたことがあるかもしれませんが、

科学は決して「進歩する」ものではないということが述べられています。

それは、「革命」によって変わっていくものだそうです。

ーーー

客観的事実というのは、すべての人からみて客観的なことはありえないことが指摘されています。

ある特定のコミュニティーからみたときのみ、客観的事実が存在をすること、
客観的事実にはそれぞれのレベルがあること。

それはそれで良いということが書かれています。

ーーー

などなど、、、。おどろくべきことが書かれています。

本書の最後には、
私達の科学への向き合い方についての村上先生の考えが投げかけられます。

「もし必要ならば・・・。」

という締めの言葉に対しても、非常に考えさせられます。

この紹介文だけを読んでもきっとわけわからないと思います。

私の伝え方が不足をしていまして、もうしわけございません(^_^;)

これは理系・文系問わず、必読の本だと思います。
絶対に読んでみてください。

PS 最後にはこんなにボロボロになりました。

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