第2問:センター試験2014【物理1】変圧器の問題がわかれめ!
その日のうちにセンター試験を解く!
第2問の公開です!(第1問はこちらから)
目次
センター試験物理の2014が実施された当日に問題を解き、
解説を加えました!問題は東進にのったものを使って解きました。
今回は第2問です。多分変圧器の問題がわかれめになったのかな〜と思いまいた!
あなたは解けましたか!?
第2問 A
問1
まずグラフを読みとくのが目的です。
このグラフの横軸は時間、縦軸は変位になっているので、
まず横軸の時間を知るために、1周期の時間を考えてみましょう。
周波数fと周期Tの関係から、周期を求めると、
となります。y-tグラフにおける山と谷1個分の長さ、
つまり周期は0.016[s]だということがわかります。
また振幅は140Vの最大電圧だったものを、
10分の1まで下げたため、14Vとなります。
このことからグラフを選んでみましょう。
横軸、縦軸のメモリから見ると、次の図のように2番が正しいことがわかります。
グラフの中央をみると、スタートがそろっていて見やすいので、
中央を見ながら考えてみてくださいね。
問2
まず電線1本の抵抗値を求めてみましょう。
1mあたりの抵抗値がわかっており、長さが200mなので、
となります。
この電線で損失する消費電力を求めるためには、
電線に流れている電流を知る必要があります。
電線に流れている電流を
電熱器の消費電力(1kW=1000W)から求めてみましょう。
このことから、1本の電線で消費される電力は、
となります。
ここで注意!電線「1本あたり」4Wなので、2本の電線では2倍の8Wになります。
よって答えは、6番です。
次に変圧器を用いた場合について考えてみます。
まず変圧器の巻き数の関係から、2次コイルが100Vだと1次コイルの電圧は、
と、2000Vになります。
また問題文をみてもわかるように、変圧器によって電圧を変えても、2つのコイルの電力は等しく保たれるということから(これはエネルギーの保存です)、
2次コイルの消費電力1000Wから、1次コイルの方に流れる電流を求めると、
I1 V1 = 1000
(1次コイルの電力=2次コイルの電力)
I1 ×2000 =1000
I = 0.5[A]
となります。
このことから、2つの電線で消費される電力を求めると、
となります。先ほどのP1の消費電力である8[W]で割ると、
となります。よって答えは1番です。
(この問題は、「変圧器を使うことによって電圧を大きくすると、送電時の電線で消費される電力を押さえることができますよ!」ということを学ばせたい!という意図があります)
第2問 A
問3
スイッチをいれたときのAとBの導線に流れる電流の向きと、
磁場の向きからフレミングの左手の法則を考えると、次の図のようになります。
それぞれの導体棒が受ける力は、図よりAは左、Bは右となります。答えは3番です。
問4
これは少し難しそうに思えますが、AとBでできた導線の様子を追っていくと、
磁場がつらぬいている部分で1つのコイルになっていることがわかります。
※ 斜線でぬった部分です。
コイルを貫く磁場を上向きに増やすと、レンツの法則により、その変化を妨げる向き、つまり右手の親指を下に向けたときに、他の指が巻く方向に電流が流れます。
これと同じことが、この回路にもおこり、上向きに磁場を増加させると、上の図のように反時計回り電流が流れます。このとき流れた電流によって、A、Bの導体棒は力をうけます。
次の図のようにフレミング左手の法則を使うと、
どちらも左向きに力を受けることがわかります。答えは4番です。
センター試験まとめ記事はこちら
参考になる本
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