全部解説!どこよりもわかりやすく丁寧に!センター物理基礎2017
サイエンストレーナーの桑子研です。毎日が実験。

試験当日に物理(発展)を解いて解説をかきました。それがこちらの記事です。
次に物理基礎についても解いていこうと思います。物理基礎の解説は文系の生徒が見ることが多いと思うので、より丁寧に問いていこうと思います。問題は東進のサイトにのっているものを使いました。
第1問 小問集合
問1
(a) については、二酸化炭素が大量に発生するということから、ものを燃やすことで発電することができるものだということがわかり、火力発電が想像されます。火力発電は、燃やす量を変化させるだけで発電量が調節できるので、前半とも合致しますね。
(b) については、熱エネルギーを経ないということから、残りの選択肢である水力発電が想像されます。
(c) については、長期間にわたる管理が必要な廃棄物が生じるという文章から、原子力発電であるということが想像されます。答えは③番ですね。
問2
弾性エネルギーUの公式は、

です。x=0.20のときのエネルギーを調べるためには、バネ定数kが必要になります。フックの法則F=kxに、グラフから適当な値をいれて、kを求めます。例えばF=10のときにx=0.1となっていることから、
10=k×0.1
k=100
となりますね。では弾性エネルギーの公式に代入してみましょう。
![]()
となります。答えは②番。
問3
右ネジの法則をつかいましょう。右手をだして親指を電流の流れている方向に向けます。すると、その他の指が時計回りに巻くのがわかりますね。これが磁場の向きです。よって答えは①となります。


問4
周期が0.4sとかいてあるので、0.3秒後というのは、0.3÷0.4=3/4周期後ということがわかります。よって次の図のように、原点(0.0)にいることがわかりますね。答えは④番。

問5
AやBのときに温度変化がとまるのは、加えられた熱が状態変化に使われるためです。また比熱とは「あたたまりにくさ」を示す物理量であたたまりにくいほど、大きな値となります。液体のほうがグラフの傾きが小さくなるため、加えた熱に対して温度があがりにくくなっていることから、比熱は大きいということがわかります。
第2問
A 問1
長さ0.450mで基本振動となっているということから、弦を伝わる波の波長はその二倍である0.900mであることがわかります。

このことから波の速さは、波の式(v=fλ)より、
v=360×0.90=324[m/s]
となります。
また弦の長さは0.450mのまま変えないで、腹が2つの定常波ができたということから、弦を伝わる波の波長は0.450mということがわかります。

弦を伝わる波の速さはv=√ρ/Tですから、今回は変化をしていません。よって波の式より、
324=f×0.450
f=720[Hz]
となります。答えは④番です。
問2
4秒に8回のうなりが聞こえたということは、1秒では2回のうなりが聞こえたとうことになります。うなりの公式は、1秒で何回うなりを聞くのかを示しています。
1秒で聞くうなりの回数=| f1 − f2 |
このことから左辺が2になり、右辺のf1については360Hzをとりあえず入れてみます。
2 = | 360 − f2 |
絶対値を考えると、おんさの振動数f2は362または358ということが、数式から考えられます。ここで後半の条件、「弦楽器から発生する音は高くなり、その結果うなりはなくなった」とあります。おんさはいじっていません。つまり、弦楽器の振動数が360よりも高くなったことによってうなりが0になったということなので、おんさの振動数が362であることがわかりあす。⑤番ですね。
B 問3
これはジュール熱の公式から考えていきましょう。
Q = IVt
ジュール熱=電流×電圧×時間
Vが問題文にないので、V=IRを代入します。
Q = IVt = I2Rt
また後半のジュールの単位について考えてみると、I2Rtから考えても良いですが、ちょっと物理基礎からは外れそうですね。ジュールを使った他の物理量で考えてみると、仕事がジュールという単位でした。仕事の公式は
W=Fx
[J] = [N][m]
Nという単位は、力の単位なのでF=maと表せますから、
F = ma
[N] = [kg][m/s2]
となりますね。これを代入すると、
[J] = [N][m]=[kg][m/s2][m]
=[kg・m2/s2・m]
となります。答えは⑥番。単位のほうが難しかったでしょうか。
問4
ちょっと引っ掛けのある問題ですね。(a)についてはオーソドックスな問題で、合成抵抗で解くのが早いのかなとおもいます。
回路全体の抵抗値は30+10=40Ω、回路全体に流れる電流をIとすると、オームの法則から
V = I R
10 = I ×40
I = 0.25[A]
となります。
(b)の回路は、10Ωのほうには電流は流れません!電流は10Ωの道と、0Ωの道があった場合には、0Ωのほうに全てが流れてしまいます。

そのため、この回路は電池1つと30Ωの抵抗1つの回路と同じです。このことからオームの法則より、
V = I R
10 = I 30
I = 0.33[A]
となります。答えは②番ですね。
第3問
A 問1
物体にはたらく力は、今回の水平に押す力の他には、重力、垂直抗力ですね。

力を分解しましょう。いろいろな方法がありますが、斜面といったら定番の斜面方向に分解をしてみましょう。Fとmgを分解します。

このことから、力のつり合いの式を作ると…、
斜面方向:mgsinθ= Fcosθ
斜面に対して垂直方向:N = mgcosθ+Fsinθ
となります。斜面方向のつり合いの式をFについて解くと、F=mgtanθとなります。答えは③番。
問2
斜面方向にはたらく力は重力の斜面方向の成分であるmgsinθのみですね。このことから運動方程式をたててみましょう。PからQに向う方向を正とすると、

ma = −mgsinθ
a = −gsinθ
となります。ここで等加速度直線運動の式から「時間の無い式」を使うと、

v2 – v02 = 2ax
v2 – v02 = 2(−gsinθ)×L
これをvについて解きましょう。

となります。答えは⑧番です。なお、この問題は力学的エネルギーの保存をつかって解くこともできます。考えてみてくださいね(^^)
B 問3
物体A、Bにはたらく水平方向の運動方程式を別々にたててみましょう。物体1つに1つたてていくのがコツです。左向きを正とすると、

A:Ma = F − T
B:ma = T
となります。ここで張力TがAとBについて同じ文字にしていること(張った糸の両端の力は必ず等しくなる)と、糸でついたまま運動をしているので、加速度を同じ加速度aで置いた所がポイントです。2つの式から加速度aを消して、Tについて解くと、①番となります。
問4
全体が同じ速度で動いてるため、運動エネルギーはE=1/2mv2より、運動エネルギーの比は質量mのみ見れば良いことがわかりますね。よって、EA/EB = M/mとなります。答えは③番です。
おわりに
いかがでしたでしょうか。センター物理基礎はほんとうにやさしくて、ちょっと物理を勉強するだけで高得点が狙えるということがわかりますね。文系にすすんでも、物理基礎を勉強をしたほうが良い生徒は実はたくさんいます。ぜひ適正を見極めて、物理基礎も選択の1つとして考えてみてほしいなと思っています。
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