この手があったか!iPhoneが書画カメラに変身!Camera Vision
サイエンストレーナーの桑子研です。毎日が実験。
生徒たちを惹きつけ、好奇心をくすぐる授業は、どうすれば実現できるのでしょうか?高価な機材を揃えたり、複雑なシステムを導入したりしなくても、身近な道具で驚くほど効果的な学びの場を作ることができます。例えば、身近なiPhoneが、実は科学の授業で大活躍するアイテムに変わるのをご存じですか?
iPhoneで書画カメラを実現!身近な科学を映し出す魔法のツール
皆さんは「書画カメラ」というものをご存じでしょうか?教科書やノート、小さな実験道具をそのまま拡大して、みんなに大きく見せることができる便利な機材です。授業中に先生が書いているノートをリアルタイムでスクリーンに映したり、ニュートンのゆりかごのような繊細な動きをみんなで観察したりするときに大活躍します。
しかし、学校現場で高価な書画カメラを導入するのは、予算や設置の手間など、なかなかハードルが高いのが現状です。そこで私が目をつけたのが、皆さんがいつも使っているiPhoneです。
iPhoneとプロジェクターをApple TV経由でミラーリングしてみると、なんとiPhoneの画面がそのままプロジェクターに映し出されることに気づきました。iPhoneのカメラをオンにすると、映っているものがリアルタイムでプロジェクターに投影されます。
これこそまさに、書画カメラの代わりになるんじゃないか!と閃いたのです。
さらに便利な使い方!「Camera Vision」アプリ
この方法だけでも十分便利ですが、さらに使いやすくしてくれるアプリがあります。それが「Camera Vision」というiPhoneアプリです。
https://apps.apple.com/jp/app/cameravision/id412366083
このアプリを立ち上げると、書画カメラとして特化した機能を使うことができます。
指差し機能:注目してほしい場所に矢印をサッと表示できます。
拡大・縮小:見せたい部分を拡大したり、全体を見渡したりと、自由自在に調整できます。
これを使えば、例えば水溶液の色が変わる瞬間や、磁石のN極とS極の間に働く不思議な力を、みんなで細かく観察できます。教室の後ろにいる生徒も、手元の小さな実験をはっきりと見ることができますね。
身近なもので科学の扉を開こう
このように、高価な専門機器がなくても、身近なスマホひとつで授業の質をぐっと高めることができます。生徒一人ひとりの「わかった!」を引き出すためのヒントは、意外と身近なところに隠されているのかもしれません。ぜひ皆さんも、お手持ちのスマホとアプリを使って、科学の不思議を子どもたちに伝えてみませんか?
お問い合わせ・ご依頼について
科学の不思議やおもしろさをもっと身近に!自宅でできる楽しい科学実験や、そのコツをわかりやすくまとめています。いろいろ検索してみてください!
・運営者・桑子研についてはこちら
・各種ご依頼(執筆・講演・実験教室・TV監修・出演など)はこちら
・記事の更新情報はXで配信中!
科学のネタチャンネルでは実験動画を配信中!