走る?カニ歩き?雨の日に濡れない最強の方法を物理で解明!

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ケン博士
サイエンストレーナーの桑子研です。このサイトで科学を一緒に楽しみましょう。

雨の日の物理学!?どうすれば濡れずに目的地にたどり着けるかを科学的に考えてみた!

突然の雨、傘がない!そんなとき、どうすれば一番濡れずに目的地に行けるのか、考えたことはありますか?実はこれ、昔、理科大(?)の入試問題にも出たことがあるんです。面白い物理の問題として、今でもいろいろな場面で取り上げられています。今回は、その内容をわかりやすくお届けします!

人間を「直方体」にしてみよう!

まず、人間を「直方体」と仮定します。

えっ?何それ?と思うかもしれませんが、これは物理でよく使う方法。形をシンプルにすることで計算しやすくするんです。さらに、雨粒を空気中に均一に存在するものとして、1立方メートルあたりρ(ロー)個の雨粒があると仮定します。これで準備OK!

体の前面と頭に当たる雨の数を計算!

では、計算スタート。体の前面を「S」、頭の面積を「S」とします。v [m/s]の速度で動いた場合、単位時間あたり(1秒間)に体の前面に当たる雨の数は次のように計算されます。

S × v × ρ [個]

一方、頭に当たる雨は、雨の降る速度を鉛直下向きにv [m/s]とすると、1秒間に頭にあたる雨の数は次のようになります。

S × v × ρ [個]

一定距離を移動したときにぶつかる雨の数

よって、t秒後に距離x [m]を移動した場合、その間に当たる雨の総数は、次の式で表されます。

(S  v  ρ+S  v  ρ)× t =(S  v  ρ+S  v  ρ)× x/v  

=S ρ x + S  (v / v) x

ここで注目ポイント!

S ρ x は速度vに依存しません。つまり、歩いても走っても変わらない!

S  (v / v) x は、速く走るほど減少します。つまり、走ったほうが雨には濡れにくい!

濡れにくくするコツ

さらに、濡れにくくする工夫もいろいろ考えられます:

1.カニ歩き:体の前面の面積(S)を小さくすることで、前に当たる雨粒を減らせます。

2.低姿勢で移動:しゃがむことで体の前面の面積を減らし、雨の当たり方を最小限にできます。

雨粒の速度を利用する方法

こちらは別のお話になるのですが、雨がどれくらいの速さで降ってくるかも大事なポイント。先ほどの議論では、前方にある雨は、密度が変化せずに動きは関係ありませんでした。でも実際には人が動くと、雨が斜めから降ってくるようになります。そこで角度をつけることにより、前面にあたる雨を減らすことができます。

以下のような雨粒の速度(終端速度)が参考になります。

小雨(半径0.2mm):1.6 m/s

普通の雨(半径0.4mm):3.3 m/s

大雨(半径1mm):6.5 m/s

例えば、大雨が降ってきたとして、その終端速度が6.5 m/s、人が走る速さを4 m/sとした場合、

arctan(4 / 6.5) 約0.55 rad これは31度くらいとなります。

約31度体を傾ければ、雨が頭にしか当たらないようにできます。ちょっとした工夫で、体の前面を濡れにくくすることが可能なんです!

まとめ

結論として、走ったほうが雨には濡れにくい!

さらに、カニ歩きや低姿勢、体を傾けるなどの工夫で、もっと濡れる量を減らせます。次に雨が降ってきたら、科学を味方につけて、ぜひ挑戦してみてください!物理って、こんなふうに日常生活に役立つヒントを教えてくれるんですね。これからも「なるほど!」がたくさん詰まった科学の話題をお届けします!

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