授業に“ジャンプ”を!佐藤雅彦先生から学ぶ伝わる教え方の極意

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ケン博士
サイエンストレーナーの桑子研です。このサイトで科学を一緒に楽しみましょう。

「授業の作り方を“作る”!?佐藤雅彦先生のインタビューから学ぶ新発見!」

今日は、授業を作るすべての方にぜひ見ていただきたい動画を紹介します。それがこちらです。

佐藤雅彦先生のインタビュー。ピタゴラスイッチやだんご3兄弟でおなじみの佐藤先生の言葉は、教育を考える上でヒントに満ちています。佐藤先生は「どうやったら伝わるか」を常に追い求めてきたそうです。彼の作品には、視聴者が「新しいわかり方だ!」と思える“ジャンプ”が盛り込まれています。この“ジャンプ”こそが、心をつかむポイントなんだとか。

今まで誰もやったことがないこと。まだ言語化できていないもの。

でも、このジャンプは難しいともいいます。誰もが簡単にできたら、たしかにジャンプとはいわないのかもしれません。そのジャンプをするコツは、うまく待つことだそうです。見過ごさないように、当たり前だと思っていることは、必ずしも一般的には当たり前ではないかもしれない。

新しい「たたずまい」を作るコツとは?

佐藤先生はこんなことを言っていました。

「この数学的な考え方、物理の考え方は、なんか面白そうな雰囲気である」という「たたずまい」を出してないと中学生でも高校生でもね、挑んでくれないんですよね。
そういう「たたずまい」別の言い方で言うと「表現」なんですけど、そういったものを作るときに「こうだからこう、こうだからこう、こうだからこう」という通り一遍のことをやると、それはやっぱりそういう「たたずまい」を持たなくて、そんなに挑んで本格的にその問題と格闘する価値があるかどうかっていうと、それは見透かれてしまうんですね。「これはきっと普通にやれば解ける」っていう。

そうじゃなくて、こちらもさっき言ったように、何らかの発見・ジャンプをそこに入れた時にそういう「たたずまい」が持てるので、そこを必ずそういうものを入れようとしてますね、どんなものでも。

「たたずまい」とは、単なる説明の仕方ではなく、その内容が「挑戦してみたい」と思わせる空気感のこと。ただ「こうだからこう」と決まった流れを教えるのではなく、何らかの発見やジャンプを授業に組み込む。それが、学びに価値を与える秘訣なのだと語ります。

濁音でインパクトを作る!?

佐藤先生が手掛けたCMには、ユニークな工夫が詰まっています。例えば、「バザールでござーる」や「だんご3兄弟」は、濁音が楽しい響きを生むことを意識して作られたそうです!さらに、「カローラ2」のCMでは、映像ではなく音から制作を始めたとかこうした「作り方を作る」アプローチが、新しい表現を生み出す鍵なのかもしれません。

夢中になることの大切さ

最後に佐藤先生が語ったメッセージを紹介します。

「何でもいいから夢中になれるものを見つけてほしい。それが本当にいいものを見つける力につながる。」

野球でも、絵を描くことでも、何でも構わない。夢中になる経験は、人を本当に面白いもの、本当に良いものへと導いてくれるのだそうです。このインタビュー、何度見ても心に響きます!授業を作るヒントが詰まっているだけでなく、日常の過ごし方や考え方にも通じる学びがいっぱいです。ぜひ皆さんもチェックしてみてくださいね!

こちらの本もおすすめです。

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