フレミング左手の法則が心臓を守る!?世界初の心電計の驚きの仕組み
ケン博士
サイエンストレーナーの桑子研です。このサイトで科学を一緒に楽しみましょう。
科学の歴史に触れながら、「世界初の心電計の原理」についてお話しします。なんだか難しそうに感じるかもしれませんが、実は中学校で習う「フレミングの左手の法則」を利用しているんです!これなら、少し身近に感じられそうですね。
心電計の原理は?
当時の心電計の仕組みはシンプルで、両手両足を食塩水の入ったバケツに浸して、体表面のわずかな電気の差を計測していました。この微弱な電流を「弦線電流計」という装置に導いて、心臓の電気活動を記録していました。
「弦線」とは、熱した水晶を引き伸ばして作った、ものすごく細い線に金メッキを施したもの。この弦線を強力な電磁石の間に置くと、微弱な電流が流れるたびに、フレミングの左手の法則に従って線がわずかに動きます。その動きを顕微鏡で拡大し、記録するというわけです。線の動きの大きさや向きは、流れた電流の量や方向によって決まるので、これで心臓の電気活動をグラフに描けるようになったんです。
この技術を開発したのがアイントフォーヘン博士です。この功績で1924年にノーベル生理学・医学賞を受賞しました。フレミングの左手の法則が、私たちの健康管理に役立っているなんて、面白いですね!