酸化銀の加熱実験の方法とコツ(教師のための実験メモ)
酸化銀の加熱実験を行いました。酸化銀を加熱して行くと、徐々に色が変わっていき、変化していきます。その変化後の物質と、出てきた気体について何なのか?仮説をたてて実験を行いました。これは教師向けにまとめたものです。実験の準備についてまとめておきました。
用意するもの
酸化銀0.5g、ガスバーナー、試験管、アルミ箔6cm×2cm、スタンド、薬さじ、電子天秤、金床、導線、ろ紙、線香、薬包紙、単四乾電池、金槌、燃え殻入れ、保護メガネ
準備
酸化銀を0.5gずつはかって、薬包紙にくるんで入れておきます。50分の時間の中で終わらせるために、この準備と船を作る準備はしても良いかもしれませんが、一人でやるとクラス数にもよるが1時間くらいかかってしまうので要注意。科学部の部員やボランティア生徒、助手さんにお願いをすると良いかもしれません。
方法
1 アルミ箔の船をつくって、そこに酸化銀0.5gを入れて、試験管にセットする。
船の作り方:単四電池にそわせて作ると綺麗に作ることができる。アルミ箔の長さは3〜4cmくらいなので不要な部分はカットします。
試験管へのセットの方法:試験管を水平にして船を試験管の入り口に置いて、ガラス棒や薬さじでおして奥まで入れます。船にいれておくのは、酸化銀を直接加熱すると、でてきた物質が試験管に付着をしてとれなくなってしまうためです。
2 試験管を水平にして、試験管を加熱します。酸化銀は炎の先が当たる程度の火力で加熱していきます。火が強すぎるとアルミ箔がとけてしまうことがあります。酸化銀の色が変わったら加熱をやめます。
3 冷えたら、ろ紙の上にアルミ箔にのった加熱後の物質を取り出だします(薬さじなどを使って船を出します)。出てきた物質について、出てきた気体について調べます。
・金属光沢を調べる場合は、薬さじのスプーンの裏で擦るとよくわかります。
・また展性を調べるために金床とハンマーで叩く場合は、ろ紙を半分におって、金槌で最初はよわく、やがて強く叩きます。
注意点としては、水上置換で気体を集めた場合は、火を消すときにガラス管を水槽からはずすこと(逆流の防止)、試験管をさわるときは軍手をすること、試験管に直接線香をいれてもよいと指示することなどです。