授業で「無意識に型にはめこんでいないか?」を考えさせられました

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ケン博士
サイエンストレーナーの桑子研です。このサイトで科学を一緒に楽しみましょう。

こちらにある「千葉大学教育学部附属中学校」の研究起要 を読みました。

「答えのない問いに科学的思考を基に判断ができる生徒の育成一日々の授業と科学的リテラシーをつなぐカリキュラムマネジメントに着目して一」石田剛志 吉本一紀 諸岡一洋 南 理子

さまざまな点が勉強になりました。特に勉強になった点を紹介します。例えば次のような指摘がありました。若干文面を変えています。

・ 授業を受ける生徒の傾向として、実験で教科書の記載と異なる結果を得たときに、実験自体を「失敗である」という判断をして、それ以上の思考の深まりが見られないことがある。

・知識がさほど多くない生徒は、教科書やまわりの生徒の意見を自分の意見だと思ってしまう。

 先日実験をしていたときに、ちょっと変わった実験結果がでてきた班がありました。そしてどうしてこうなったのか?と、自分の仮説をもとに質問にきていた生徒がいました。それに感動をしたのですが、確認実験のようなちょっとした実験であっても、違うことが起こることは必ずあるものだなと思いました。そういった時が学びの1番のチャンスなのかもしれません。

また教師の傾向としても、以下のようなことが挙げられています。

・教科書の記載事項に沿って無意識に型にはめようとしてしまうことがある。

・「理科は必ず正しい答えがある」という認識の下,結論ありきの姿勢で共に学習を積み重ねることは,学習指導要領で求められる「新たな価値につなげる」や「目的を再構築する」姿と大きく乖離している。

この無意識にというのがポイントで、どうしても教えなければいけない項目が多ければ多いほど、考えさせる時間をけずって、無意識に教え込みをしてしまうことがあるものです。私自身も多くの反省点が今までにあります。

何度も確認をしておきたいポイントですね。

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