ダニエル電池は二次電池?硫酸亜鉛水溶液のわけ
ケン博士
サイエンストレーナーの桑子研です。このサイトで科学を一緒に楽しみましょう。
ダニエル電池についてちょっと記事を書いたところ、
次のようなコメントをいただきました。
何回かの充電が可能かもしれませんね。昔は二次電池って習いました。ダニエル電池の負極側が硫酸亜鉛液になってるのは、もともと充電も考えてのことですよね。
なるほど、硫酸亜鉛水溶液は、飽和食塩水と取り替えても電池になるということを聞いていたのですが、もともと充電もできるようにとダニエルさんが考えて入れたものだとの指摘です。
実際に、「ダニエル電池を充電するとどうなるか」という論文をみつけました。
https://gakusyu.shizuoka-c.ed.jp/science/sonota/ronnbunshu/R1/193151.pdf
こちらのまとめの中で、
第一に、充電の初期段階では、亜鉛イオンが還元されて亜鉛となり、期待通りの逆反応が起こるということである図表2A。第二に、充電の間、銅イオンが亜鉛板の方向へ移動するということである図表2B。第 三 に 、銅Ⅱイオンが亜鉛板と接触するようになると、銅樹ができるのにともなって、異常発熱が起こるということである図表2C。通常のセパレータ材料を使ったダニエル電池は、二次電池として安全に使用できないということが私たちの結論になる。
というように記載されていました。なるほど。二次電池としては不十分ではあるものの、初期段階の充電はできるということですね。
もう少し探してみたいと思っています。もし何かダニエル電池の二次電池について、正確な記述があるサイトなどご存知の方いらっしゃいましたら教えてください。
科学のタネを発信中!
ニュースレターを月1回配信しています。
[subscribe2]