シャー芯で塩化銅の電気分解!塩化銅の濃度調整とマイクロスケール実験について

ケン博士
サイエンストレーナーの桑子研です。このサイトで科学を一緒に楽しみましょう。

塩化銅の電気分解を行いました。今回は #マイクロプレート を使って「 #マイクロスケール実験 」をやりました。以前勤めていた学校でも、この実験方法で行い、廃液を減らしていました。マイクロスケール実験については、詳しくこちらの論文で詳しくまとめられています。論文には、塩化銅水溶液の作り方についても載っています。

通常,実験に用いる水溶液の濃度は約10%(日本化学会,2005)である。これはモル濃度に換算すると約0.76mol dm-3である。なお,塩化銅(Ⅱ)二水和物は水和水(結晶水)を含むため,10gを90gの水に溶かしても10%にはならない。水和水を除いて10gになる質量をはかりとる(下部参照)。水和水を含む物質の調製(質量パーセント濃度〔%〕,質量モル濃度〔mol/kg〕)は,誤操作が多く注意が必要である。塩化銅水溶液と同様に,陰極で生成する塩素は毒性が強い

【10%-塩化銅(Ⅱ)二水和物水溶液の調製法】

塩化銅(Ⅱ)二水和物 CuCl2・2H2O 式量=170.48

10%水溶液を調製する場合,水和水を除いて10gになる量をはかりとる。 CuCl2=63.5+35×2=133.5   2H2O=2×18=36 であるから,

よって,13gの塩化銅(Ⅱ)二水和物結晶に水を加えて100gにする。

また塩化銅の濃度はかなり低めでも良いらしいことが書かれています。

塩化銅(Ⅱ)二水和物水溶液の濃度は0.1mol dm-3(1.25%)とした。この濃度は,従来の約0.76 mol dm-3(10%),荻野・東海林による実験の約1.52 mol dm-3(20%)の 1/8~1/15であるが,電極での生成物の観察,確認も十分に可能な濃度である。低濃度,少量の試薬で実験できることは,マイクロスケール実験の優れた点でもある。

これを踏まえて、塩化銅水溶液ひとつのセルに3cm3ずつ、二人で1つの実験を行うことにしました。四人班、10班編成で、二人で1つの実験をする場合は、1班分(3cm3×2セル)×10=60cm3です。4クラスあるので240cm3となり、300cm3あれば十分たります。

塩化銅を13gとって、そこに蒸留水を入れて300gの水溶液としました。およそ3%の塩化銅水溶液です。

実験方法についてですが、

2)実験方法

1. セルに塩化銅(Ⅱ)二水和物水溶液を約3cm3入れる。

2. 炭素棒電極を挿入し(図2),5V直流電圧を印加する。

3. 陽極,陰極での変化を観察する。

4. ヨウ化カリウムデンプン紙を陽極に近付け,変化を見る。

5. 陰極に生成した銅を濾紙の上に削り取り,薬さじ,もしくは試験管の底で強くこする。

と書かれています。私の場合はマイクロプレートと、太い2mmの芯のシャーペンの芯ででやってみました。

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発泡スチロールを3cm×5cmにカットして、電極となるシャーペンの芯を突き刺しました。ショート防止対策です。

回路はこのような感じで、1つの電源装置から分岐させて、2つの電源をとりました。電圧は5Vです。

電極をとりつけて、電気分解を行っている様子です。

発泡スチロールを下げることにより、手を話しても実験が行えます。

10分間くらい電圧をかけ続けると、次のように溶液が透明になりました

塩素の確認には、上記の論文ではヨウ化カリウムデンプン紙でやっていましたが、今回は塩素の脱色作用を確認することにしました。生徒におまかせをしたのですが、ろ紙に水性インク(赤)をたらして、それを電極の上におくなどをして、脱色反応を確認している班、またろ紙に水性インクをたらして、塩化銅の溶液に入れてすぐに出して確かめている班、また塩化銅溶液のとなりに水をいれたセルを用意して、水性インクをたらしている班など様々です。

水性のインクをたらして確かめる方法の他に、蛍光ペンでもうまくいくということを聞いて、さっそく試してみたところ、緑の蛍光ペンだと脱色が見やすいことがわかりました。

銅に関しては、ろ紙の上においてスプーンでこすり金属光沢をみたり、その色をみたり、またはガスバーナーをつかって塩化銅水溶液や銅の炎色反応を見ている班がありました。

いろいろな発見のある実験ですね。

マイクロスケール実験については、こちらの本も買ってみました。

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