力の合成は「実験×作図」で決まる!平行四辺形の法則を体感せよ!(スライドあり)
実験授業で活用!平行四辺形の法則をわかりやすく伝えるスライドとプリント
力の合成を扱う際、多くの生徒が頭を抱えるポイントの一つに「角度のある2力の合成」があります。この概念は、目に見えない「力」という抽象的な存在を扱うため、どうしても理解が曖昧になりがちです。わかったようでいて、実はふんわりとした理解に留まってしまうことも少なくありません。
しかし、物理学において力の合成は、複雑な現象を読み解く上で非常に重要な基礎となる知識です。例えば、斜面を滑り落ちる物体の運動や、吊り下げられた物体にかかる張力など、身の回りの様々な現象を正確に記述するためには、この「角度のある2力の合成」をしっかりと理解する必要があります。
だからこそ、この単元では「実験による実感」と「作図による理解」を密接に結びつけることが不可欠です。実際に手を動かして力を体験し、その結果を視覚的に作図することで、抽象的な概念が具体的なイメージとして定着し、深い理解へとつながります。
ただし、この重要な実験には少し厄介な側面があります。そう、その手順がやや複雑なのです。教室で口頭説明をしながら進めようとすると、どうしても説明が追いつかず、生徒たちの理解度もバラバラになってしまいがちです。ある生徒は実験操作に夢中になりすぎて原理がおろそかになり、またある生徒は作図に時間をかけすぎて実験の流れを見失ってしまう…。これではせっかくの実験が、生徒たちの理解を深める機会として十分に機能しません。
そこで、今回、この課題を解決するために「丁寧に段階を踏んで実験と作図をつなげるためのGoogleスライド」を作成しました。このスライドを活用することで、生徒たちは自分のペースで実験を進めながら、同時に作図による理解を深めることができます。まるで隣に熟練の理科教師が寄り添っているかのように、一つ一つのステップを確実に踏みしめ、力の合成の奥深さに迫ることができるはずです。
こちらのGoogleSlideをご利用ください(コピーして学校に合わせて使うと良いと思います)。スライドの内容をざっと紹介します(スライドの中はより丁寧に説明しています)。
またプリントも用意しまいたので、ご利用ください。
また実験後に作図練習をやらせると思いますので、その練習プリントもこちらに掲載します。
実際に生徒が作図をしたものを並べたのがこちらです。
どんな規則性が見つかりそうでしょうか。生徒が平行四辺形の法則にもし気がついたら、その後、平行四辺形の法則に従って平行四辺形を書いていきます(ペンの色を変えるなどして)。
#力の合成 #力の分解 #平行四辺形の法則
なお、こちらのスライドは力の分解に関するものです。
繰り返しになりますが、この「角度のある2力の合成」は、経験則として絶対にやらせたいおすすめの実験です。見て、測って、描いて、確かめる——生徒の理解がぐっと深まる瞬間がきっとあります。
ぜひスライドやプリントをご活用ください!
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