公園で楽しく学びながら 遠心力と円運動の関係を体験しよう!

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ケン博士
サイエンストレーナーの桑子研です。このサイトで科学を一緒に楽しみましょう。 

遠心力はその物体の運動状態によって考えることができる見かけの力で、円運動における慣性力のことです。遊園地でコーヒーカップに乗っている子供の例を参考にして、遠心力について考えてみましょう。公園にある遊具で遠心力が体験できます。遊園地にいかなくてもお手軽に体験できていいですね。まずはこちらの動画をご覧ください。

例えばコーヒーカップに乗って回転している子供がなぜ回転をしているのかを、考えてみましょう。子供がこの時回転しているのは、コーヒーカップの壁がガイドになって、壁から円の中心向きに力Fを受け、これを向心力としているからです。

運動方程式より、向心力fの大きさは、

ma = f 式①

 と表すことができます。向心加速度の式を代入すると、向心力はmrω^2と表すこともできます。このことから回転スピードである角速度が大きくなると、物体を円運動の方向に戻すための力は2乗で大きくなることがわかります。
同じ現象について、コーヒーカップに乗っている子供の立場になって考えてみましょう。コーヒーカップに乗ってその様子を観察すると、周りの世界が動いているように見え、自分自身は動いておらず、止まって見えます。このとき子供はカップの外に押し出されるような、円の中心から逆向きの不思議な力を受けているように感じます。これが遠心力です。

図の引用:『これだけ!高校物理 力学編』(秀和システム) 桑子研

遠心力の大きさと向きについては、慣性力と同様に、その回転物体の向心加速度とは逆向き、円の中心から遠ざかる方向で、大きさはmaです。また子供からすれば、自分が動いていないのでカのつり合いを立てることができます。
f = ma
中心を向く力 =中心から遠ざかる向きの力(遠心力)

このようにどちらの立場で考えたとしても、同じ式になりますが、式の持つ意味が異なることに注意が必要です。

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