電気人間の3000Vの静電気は怖くない?

ケン博士
サイエンストレーナーの桑子研です。

リモート授業になり、慣れない仕事が増えて科学のことについて考える時間が少しずつ減っています。これではいけないとおもって、今回は人間の電気容量について書いてみます。

『静電気のABC』によると、人体も導体の1種で、だいたい100ピコファラドの電気容量だそうです。

ピコは10のマイナス12乗なので、かなり小さな電気容量です。ですから人間はちょっとした電気をもっただけで、電圧が非常に大きくなってしまいます。例として水位で考えてみましょう。

底面積の広い水槽と、底面積の小さい花瓶などを比べると、同じ水の量を加えても花瓶はすぐに水位が高くなってしまいます。電圧もこれと同じで、人はちょっとした電気をもつだけで大きな電圧になってしまいますね。

同じ量の水を加えてみると、

例えば少し風船でこすっただけでも高電圧になるので、蛍光灯を光らせることだってできます。

ただ電気量は少なくて、放電現象が起こる3000Vくらいの電圧になっていたとしても持っている電気量は、

程度にしかならりません。人が感じる電流の最小値を最小感知電流といいますが、仮に10mAとすると、I=Q/tより

と、300万分の1秒となります。つまり、静電気によって放電される電流や電圧はすぐに小さくなってしまいます。ですので、静電気自体があぶないというわけではなくて、静電気によって驚いて転んだり、火花放電で発火したりする現象の二次被害のほうが恐ろしいのが静電気です。

ちょっと数字的なことを知っていると、また怖がり方も違ってきますよね。理科って面白い。

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