「バチッ!」は江戸時代から?平賀源内の足跡(実験の地とお墓)を巡る東京科学散歩
サイエンストレーナーの桑子研です。毎日が実験。
みなさんは「エレキテル」という言葉を聞いたことがありますか? エレキテルとは、日本に初めて本格的にもたらされた「静電気発生装置」のことです。

『日本の伝記 平賀源内』(集英社)より引用
そして、この「魔法」のような機械を、オランダから輸入された壊れたものを修理・復元し、日本の科学史にその名を刻んだのが、あの平賀源内(ひらがげんない)です。静電気と聞くと、冬にドアノブを触ったときに「バチッ」となるアレを思い浮かべる人もいるかもしれませんね。しかし、江戸時代の日本でも、静電気を利用した実験が行われていたのです。日本で初めてエレキテル(静電気発生装置)を復元したのが、平賀源内です。

エレキテルの仕組みは、現在の学校の理科室にある「バンデグラフ(静電気発生装置)」と「ライデン瓶(電気をためるビン)」を組み合わせたようなものです。ハンドルを回して摩擦で静電気を起こし(バンデグラフの役割)、その電気を蓄電ビン(ライデン瓶の役割)に溜め込むことができます。
この装置を使い、平賀源内先生は当時、大名や町人の前で、静電気を使った実験や「静電気ショー」を行っていたとされています。たまった電気に触れさせて「バチッ!」と驚かせたり、暗闇で火花を飛ばしたり…。それはまるで魔法使いのようだったかもしれませんね。
国立科学博物館にエレキテルの復元モデルが展示されています。
実物の大きさをはじめてみたのですが、かなりおおきくて驚きました。

エレキテルがサイエンスショーとして江戸で行われていたことをあらわす絵を国立科学博物館でみました。また実際にエレキテルをつかって人間に電気をためて、放電している様子がのっています。

拡大をしてみると、なにやら楽しげですね。

江戸時代はぞうりをはいていたので、なかなか電気が体にたまることも少なかったと考えられます。珍しかったのでしょうね!エレキテルの仕組みについては、ガラス円と金箔をはって、ハンドルを回した時の摩擦帯電によって、静竜気を発生させていたとのことです。詳しくはこちらの記事をご覧ください。
平賀源内が実験を行った場所
そんな平賀源内先生が実験を行っていたとされる場所が、東京都の清澄白河にあります。江戸時代に、最先端の科学実験をしていた場所が現代にも残っているなんて、ちょっとワクワクしませんか?今回は、その場所を訪れてみることにしました。江戸時代の科学の舞台を巡りながら、平賀源内先生の偉業についてさらに探っていきます!
平賀源内エレキテル実験の地
平賀源内先生がエレキテルの実験を行った場所には、現在石碑がたっています。こちらがその場所です。
〒135-0024 東京都江東区清澄1-2-1
実際に訪れてみました。清澄白河駅から徒歩10分くらいの場所にあります。駅前にあった看板にも書かれていました。

地下鉄清澄白河の駅から地上に出て、隅田川を目指して歩きます。

隅田川にぶつかったら、橋は渡らずに左折します。

一見なにもなさそうなのですが、この建物をすぎたところに、

石碑発見!ここでおこなったのか〜。昔は平賀源内先生のお屋敷があったのだとか。

私物の日本の電気「平賀源内」、ナリカ製品の「静電高圧ゼネコン」とお手製の「ライデン瓶」もおいて拝んできました。2つセットで、現代のエレキテルですね。

静電気大好きのぼくも、平賀源内先生の石碑の前で撮影しました。

通っている人に非常に不審がられました。ただそんなことは気にならず、この場所で平賀源内さんが実験(見世物だと思いますが…)をしていたかと思うと、感無量です。

『日本の伝記 平賀源内』(集英社)P120より引用
平賀源内のお墓に行ってみた!
次に。平賀源内のお墓にもいってみました。南千住駅から徒歩15分ほどの場所にあります。少し遠いですが、歩けない距離ではありません。
〒111-0023 東京都台東区橋場2丁目22−2
わかりにくいのですが、ぐるっとまわって南側に門があります。

門が閉まっている場合は、近くまでいって鍵がかかっていなければ入っていいとのことでした。今日は開いていました。よかった。

門には平賀源内先生の功績などがかかれている看板がありました。

記念に一枚。

門からはいってぐるっとまわると、

平賀源内先生のお墓がありました。晩年、人を殺めてしまい罪人となって牢獄で亡くなってしまった平賀源内先生。罪人なのでお骨はないと思われていたそうですが、1900年頃に実際調べたらあったとのこと。
そして、このお墓は、友人で『解体新書』で有名なあの杉田玄白(すぎたげんぱく)らが作ったそうです。たとえ罪人となっても、彼の功績と友情を想う仲間がいたのですね。愛読書「大人の科学マガジン」のエレキテル号をおいて、撮影しました。

小学生から大好きだった科学者?発明者。 いろいろな思いや気持ちをぶつけてきました。
エレキテルから現代へ:科学のバトン
平賀源内先生が復元したエレキテルは、日本の科学史における偉大な一歩でした。そのバトンは、日本電気学の祖といわれている「橋本宗吉(はしもとそうきち)先生」へと受け継がれていきます。詳しくはこちらの記事がとても参考になります。

国立科学博物館展示物説明より
そして現代、平賀源内先生が人々を驚かせた「静電気」は、理科の実験でおなじみの「バンデグラフ(静電気発生マシーン)」へと進化しました。
静電気発生マシーン(バンデグラフ)を使うと、こんな面白い実験が!!
バンデグラフを使った面白実験も公開しています。この実験は、広瀬すずさん・鈴木亮平さん・やす子さん・チョコレートプラネッツの長田さん・松尾さん等とテレビ番組にて行った実験も含まれます。詳しくはこちらをどうぞ。

※ なお、静電気発生装置(バンデグラフ)を用いた実験については、必ず専門家の方の立ち合いのもと行ってください。お気をつけてお試しください。また静電気実験に関するご依頼(実験教室やTV監修・出演等)についてはこちらからお願いします。
【特集】やめられなくなる!静電気実験
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