リーダーシップ理論の授業に見られる細かな仕掛け

ケン博士
サイエンストレーナーの桑子研です。 

本日は岩城奈津先生に学校にきていただき、リーダーシップ理論について生徒に講義をしていただきました。一度、岩城先生が大学で行っている授業を見学にいったことがありますが、岩城先生の授業に見られた様々な仕掛け、大学生の活発に発言をする様子をみて、これは高校生にも学ばせたいなと思い、今回お声がけをして実現にいたりました。

岩城先生の専門のリーダーシップに関する授業では、リーダーとリーダーシップの違いについて考えることからまずは始まりました。フレンドとフレンドシップの違い、スポーツとスポーツマンシップの違いなどを考えながら、リーダーが常にリーダーシップを持ち合わているわけではないこと、リーダーシップは場に貢献をすることということを生徒自信が、各グループで話し合いながら気がついていきます。

またかなり興味深かったのは、例えば海岸のゴミ拾いをするというのをテーマにしたときに、目標を設定して、他の人を巻き込んで、自分自身が動くの3つが大切だということを語っていたときのこと、例えばですが率先してゴミ拾いをするとして、それを人が見ている時間帯にすることが大切だといっていたことです。

誰かを巻き込むためには、自分がやっている姿をみせて、お手本にする必要があるためです。日本人の場合影でやっていることも多いかもしれませんが(それが美徳と考える傾向もある?)、誰かを巻き込むという考え方でいえば、たしかに理にかなっていますよね。

また、私はリーダーではないと思っている人であっても、リーダーシップを発揮することは必要だということを学んでいきます。それ自体もとても勉強になりますが、教員としてその過程でいろいろな仕掛けが興味深かったです。

箇条書きで紹介します。

・こまめにタイマーをつかって話し合いについて制限時間をもうけていきます。タイマーに関してもそれぞれの班が1分なら1分を自分のタイマーではかっておこなっているのが面白かったです。あくまで主導権は生徒にありました。

・班のファシリテーターは、自主的に手が上がらない場合は、名前の「あいうえお」順で一番近い人がまずはファシリテーターになるという感じで、強制的に決めていました。また役割も明確に伝えていました。

・この授業に最中に1人がかならず1回は発言するように心がけること、また発言をしすぎないようにも心がけることなど、明確な支持がでていました。

・ファシリテーターは話し合うごとに移動していきました。みんながリーダーシップを発揮してほしいためと考えられます。

・途中で、「先生が手をあげているのをみたら、だまって手をあげるてほしい」と指示を出していました。全員が手をあげたときに話し合いが終わります。一体感の出る仕掛けです。ワールドカフェでも見られる手法ですね。

・終わりの合図を先生が一斉にかけるときに、鉄琴をもってきていて、鳴らす場面もみられました。その音がかわいくて生徒には受けていました。どんな意味があるのかをよく聞けばよかったなと思いました。こころが和むのでしょうか。

この鉄琴かな?高価な鉄琴です!

・付箋と模造紙をうまく使っていました。付箋は赤・青・黄の3色を渡して、用途を分けて使っていました。赤は疑問に思ったこと、青が難しいと思ったこと、など途中途中でメモをしていくそうです。

・模造紙は下の写真のように正方形の部分には○を、上に3つの段の部分には、

一番上はグループ名、2番めの段はグループの目標、3段目は後で書くのですが、目標の達成割合を事後に書く。

下の正方形の部分は中央に円を2つ書いて、中心にそれぞれがこんなグループであってほしいということ(楽しいグループなどなど)を黄色付箋、そのために自分がすることを宣言して青付箋に書いて貼っておき、最後にできたかどうかを割合で書いていました。

と、このようにいろいろな工夫が見られました。授業の上手い下手というのは、このような生徒どうしのコミュニケーションの活性化に関係がありそうだなと思っております。何より見ていて勉強になる1時間でした。

科学のタネを発信中!

ニュースレターを月1回配信しています。


 

登録はこちらから

 

 

科学イベントのお知らせ

全国で科学イベントを実施しています。詳しくは下のボタンからどうぞ。

桑子 研(くわこけん)
 1981年群馬県生まれ。サイエンストレーナーとして全国で実験教室やICT活用講演会を開いている。著書は『大人のための高校物理復習帳』(講談社)、『きめる!物理基礎』(学研)など10冊。