荷物を忘れた2時間半で父から聞いた言葉の数々

ケン博士
サイエンストレーナーの桑子研です。このサイトで科学を一緒に楽しみましょう。 

お正月には大失敗をしてしまいました。なんと電車の中の網棚の上に、荷物を忘れて降りてしまい、その荷物が終点の「小山駅」までいってしまったのです。しかたがなかったので、小山駅まで元日に車をつかって荷物を取りに行くことになりました。往復2時間半くらいかかりました。元日の貴重な時間を台無しにしてしまったわけです。

父がちょうど車が好きなこともあり、父と一緒に小山駅までとりにいきました。そんな父との2時間半の小旅行で、父のサラリーマン時代の苦労話をたくさん聞くことができました。

父が働いていたときは、平日は父の姿を見ることが有りませんでした。朝6時前に家をでて、夜の11時ころに家に帰ってくるというのが父の毎日のパターン。日曜日になると朝知らないおじさんが寝ているというような認識がぼくにはあったようです。今思えば大変な仕事だったのだと思います。労働環境としても決してよかったわけではなありません。

そんな父に、いろいろと大変だったのだろうとか、自分の仕事のことなどを話したところ、いろいろなことが返ってきました。思い出に残ったことをまとめてみます。

・みんなが文句を言っていた上司がいたんだけどね、ちょっと喜びそうなことをしてあげたんだよ。顔は喜んでいるかわからなかったんだけど、人ってうれしいんだよ。退職した今でも一緒に、わざわざうちの畑まで遊びにきたりしているんだよ。顔にでなくてもうれしそうなことをしてあげるといいよ。

・40代は責任が大きくて、その割に報酬は少なくて、割りに合わないことが多かったよ。だから嫌になることも多いかった。

・ある案件で、あるチームがお客様のところにいってシステムを作っていたのだけど、うまくいっていなくてお客様がとても怒っている。その解決を任せられた時は、現場にいって朝早くから夜遅くまでいて、1日中会社にいるかのように見せたよ。また、やってもらっている人にはこまめに缶コーヒーなどを差し入れしていたよ。リーダーとはそういうものではないということをよく言われていたけど、1月くらいかかったかな。なんとか収まったよ。

・(会議では)現実に沿って提案をすることが大切で、理想的な状態ではないということを指摘しても意味がないよ。会議のときはホワイトボードの近くのせきにわざわざ座って、会議ではなしあったことを書いて、意見をいっていない人に発言を促したりしていたよ。ホワイトボードの近くに座るといいよ。

・仕事はある種、戦争みたいなところがあるからね。

などなど。いろいろな重みのある言葉も多かったです。父からこんな素敵なお話を2時間半も話せて、思い出に残る元日でした。良い時間をすごせました。

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桑子 研(くわこけん)
 1981年群馬県生まれ。サイエンストレーナーとして全国で実験教室やICT活用講演会を開いている。著書は『大人のための高校物理復習帳』(講談社)、『きめる!物理基礎』(学研)など10冊。