手作りと教材会社製!落下運動の力エネ測定実験

ケン博士
サイエンストレーナーの桑子研です。このサイトで科学を一緒に楽しみましょう。 

新課程の物理基礎の学習指導要領の解説には、透明なパイプの中でボールを落として力学的エネルギーがどのようになっているのかを確かめる実験例が紹介されています。勤務校では中学3年生で重力加速度の測定実験を行っており、同じことをやっているのですが、学習指導要領にかかれているということもあり、少し実験を作り直して中学3年生で実施をしてみました。

この実験では高さを図る必要があるため、このような実験装置を組み立ててみました。参考にしたのは、ナリカ製の「重力加速度実験器」です。

こちらがナリカ製です。

ナリカ製品のほうがダイナミックで1mの高さがあります。対して手作りをしたものは、高さは50cm、直径3cmくらいのアクリルパイプをハンズで買ってきて切って使っています。このようにパイプを鉛直に立てて、ビースピ2台で、それぞれの玉の速さを測ります。

玉の重さはパチンコ玉を使用したこともあり、0.00545gです。これは生徒が実際にとったデータです。

誤差率は、はじめの高さ0.60mの位置エネルギーを基準として作っていますが、真値があるというわけではなく、比較対象として計算をさせている程度です。3回測定しています。

対してナリカさんのものでも同様に行ってみると、

このようになりました。鉄球の大きさが違うのと、5回とって平均をとってみたのが違うところです。誤差率は、1.8%、3.0%となりました。この実験は振り子の実験のように、ナリカ製品と手作りで、さほど大きな違いは見られませんでしたが、ナリカ製品のほうが金属球の質量が大きく、また実験機が安定して使いやすいというメリットがありました。

手作り実験の上記のデータは生徒が何度も鉄球をおとして、うまくいかなかった例もたくさんあったなかでの実験データですが、ナリカ製のものを使った班は、すぐに実験が終わっていました。

またナリカ製のものは、簡易速度計をいろいろな高さにとりつけやすいというメリットがあります(私の手作りのものは高さを固定してしまいました。実験の自由度が減っています)。高さ1mまでと出せるのも、結果がよくなる一つのポイントだと思います。振り子と同様に時間がない場合は買ってもいいかなと思っています(エネルギーの他に、重力加速度の測定にも使えて2回いけますしね)。

参考リンク:

ナリカ製重力加速度実験器

この仕事の杭打ち器も使ってみたい!中学校でとくにわかりやすそう。

力学的エネルギー実験器

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桑子 研(くわこけん)
 1981年群馬県生まれ。サイエンストレーナーとして全国で実験教室やICT活用講演会を開いている。著書は『大人のための高校物理復習帳』(講談社)、『きめる!物理基礎』(学研)など10冊。