背中を壁につけてお辞儀をすると…できない!ボディメカニクスの教科書
介護のためのボディメカニクスという本を買いました。この本はその名前の通り、介護現場で腰などの負担をかけずに利用者の介護を行うための物理についてまとめてある本です。
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専門書ではあるので値段は少し高めですが、事前に物理の知識をあまり持たなくても読むことができる内容で、物理が苦手な大学生も手に取りやすい内容にまとまっているのが特徴かなと思います。
例えばP133では、利用者の姿勢を変えるときに、どのような位置に手をそえるといいのか?ということについて、力のモーメントを理解していると負担が減るというような例について紹介されています。
P133のイラストより
今回紹介したのは姿勢を変化させるときに、どこに回転軸があるのか?を意識すると、介護が楽になるという簡単な例ですが、この他にもベッドから起こすときの姿勢変化と、重心や力のモーメントの関係など、細かくよくわかるように解説されていて、とても勉強になりました。
また身近な例もいろいろ織り交ぜられているので、専門書なのに楽しく読めるような工夫も特徴です。なかでも面白かったのは、壁に背をつけたままお辞儀をすることが難しいという例です。
P85のイラストより
これは重心がはみでると転倒するということで、マイケル・ジャクソンについてぼくが書いた記事の内容と関係があるのですが、自然と人間はお辞儀をするときに臀部(おしりの部分)を後ろに突き出しているということがよく理解できる体験でした。
授業でもすぐに使えそうです。
ベッドと利用者の間の摩擦を小さくして、介護をしやすくするためのトレイージースライドシートというものも初めて知りました。
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実際に授業でも使えそうで楽しそうです。
ちょっと値段がする本ではありますが、教員や看護現場で働く方におすすめできる本です。
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