運動方程式をマスター!束縛力について詳しく知ろう

ケン博士
サイエンストレーナーの桑子研です。このサイトで科学を一緒に楽しみましょう。 

高校生のみなさんは夏休みの勉強はすすんでいますか?

面の形や糸の長さを保とうとして、面や糸が及ぼす抗力や張力のことを「束縛力(拘束力)」といいます。運動方程式を使いこなすためには、この束縛力の理解がとても大切です。今回の校内で実施を考えている夏季講座では「束縛力」について、マスターしてもらうための内容をメインにすえてテキストを作っています。

束縛力の難しくて面白いところは、計算する前にはどのような大きさなのかが与えられたものではないというところです。重力やばねの力などは、計算する前から決まっているのですが、糸の力や張力はその状況(束縛条件)に合わせて計算することによって、力の大きさが決まります。

これらの束縛力の大きさは、糸が伸びないということや、曲線の形などという糸や面の条件、「束縛条件(拘束条件)」によって決まります。

例えばこんな問題の場合については、A、Bそれぞれの運動方程式を作ることができます。

m1>m2の場合は、

m1a = m1g − T(下向きを正とした)

m2a = T − m2g(上向きを正とした)

このときの条件として、糸が軽い糸であるということと、糸が伸び縮をしないということを条件として、2つの式でTを同じにしてあること、またaが同じになっていることを使っています。

このとき「aが同じ」ということは糸が伸び縮をしないという拘束条件を自然とつかっていて、本来であれば、

m1α = m1g − T(下向きを正とした)

m2β = T − m2g(上向きを正とした)

糸の拘束条件から

α=β

と書くほうが丁寧です(わかりきっているので書きませんが)。

ただし、次のように滑車さえも上に加速しているときは、拘束条件を丁寧に考えて、数式を一つ増やす必要がでてきます。

と、こんなお話をしながら、運動方程式をいろいろなシーンでたてる練習をしていこうかなと思っています。

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桑子 研(くわこけん)
 1981年群馬県生まれ。サイエンストレーナーとして全国で実験教室やICT活用講演会を開いている。著書は『大人のための高校物理復習帳』(講談社)、『きめる!物理基礎』(学研)など10冊。