LEDで見える電気の波!直流と交流の違いがひと目でわかる実験(50Hzを体感)
「交流ってなに?」を“見せて感じる”5分実験!LEDで体感する電気のふしぎ
50Hzと聞いてピンときますか?家庭用電源が“交流”だと習っていても、電池(直流)と違って、普段の生活でその存在を意識することは少ないのではないでしょうか。実は、交流は身近な家電を動かしている大切な存在。それなのに、生徒にとっては「波のような電気」といわれても実感がわかない……そんなモヤモヤを、たった5分で一気に解消できる実験をご紹介します。
今回は、教科書にも掲載されているLEDの発光を用いた交流と直流の違いの観察を、「赤ちゃんのいる家庭でよく使われるジョイントマット」を使って超手軽に再現できるレシピにアレンジしました。しかも、工具いらず。準備も片づけもスムーズなので、授業のすき間時間やオープンスクールでのデモにもぴったりです。
科学のレシピ
● 用意するもの
• 抵抗付きLED(白)…2個
• ジョイントマット(30×30cm)…1枚(厚さ1.8cm程度)
• 導線(20cm程度 × 数本)
• 絶縁テープ
• 安定化電源(DC/AC切替可のもの)
作り方
まずは完成イメージをご覧ください。LEDの発光が「直流」と「交流」でどのように違うか、目で見てはっきりわかります。
【1】LEDをシートに差し込む
ジョイントマットの適度な柔らかさで、LEDがしっかりと「手で」差し込めます。2個のLEDを表側から差し、足が互いに長短でペアになるように配置してください。
【2】裏面で配線する
マットの裏側で、LEDの足を導線で接続します。極性(+と-)が正しく接続されるよう注意し、絶縁テープでしっかり固定しましょう。
光り方の違いを体感
• 直流(DC):LEDが常に明るく点灯します。
• 交流(AC):LEDがチカチカと点滅して見えます(特に片方はほとんど光らないことも)。50Hzや60Hzの違いによっても見え方が変わります。
この違いは「整流(ダイオードの性質)」と「交流の極性が入れ替わる性質」によるもの。教科書の図だけでは伝わりづらい内容が、目の前でくっきり体験できます。
指導のヒント
• 生徒に「どっちが交流だと思う?なぜそう思う?」と問いかけながら実験させることで、観察→仮説→検証の流れが自然に身につきます。
• チカチカの見え方をスマホのスロー撮影で観察すると、さらに興味が深まります。
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