スマホを禁止ではなく使わせる!防災授業にビックリ

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ケン博士
サイエンストレーナーの桑子研です。

先日学校でKDDIと協力をして「スマホde防災リテラシー」という特別授業を行いました。この授業では大地震が発生したときに、どのような経路で避難をし、自分の安全を確保しつつも、他の避難者を発見して、困っている人がいたら救助する、というミッションを、スマホを使った情報のやりとりを元にして決めていく、という実践的な活動を行うものです。

グループワークでは、生徒それぞれが仮想の家族をもっており、その家族はそれぞれ別のグループに入っています(たとえばある生徒は山川春で、あるグループに所属しており、別のグループには山川夏という家族がいたりします)。そして場面としては学校のグループワークなどで校外に出ているという設定で、大地震がおきます。生徒はそのときもっていたスマホを片手に、自分の今いる場所や持っている情報を、家族にメッセージアプリをつかって伝えていきます

スマホは生徒一人1台がKDDIから、このワーク用に支給されており、メッセージアプリもKDDIが特別に開発したものですから、生徒の個人情報等も安全です。

工夫されていると思ったのは、各グループが持っている情報はそれぞれ異なった内容で、かつ様々なものがあり、中には「動物園の狐が逃げ出した」などの関係の無い情報や緊急性の低い情報も入っています。生徒は自分のもっている情報を家族経由で他のグループにも伝えつつ、自分たちのグループにも他の家族からの情報を共有して、避難場所や困っている人の情報を共有して、様々な人と助け合うことを自然に行います。

はじめてグループを組んだ生徒もいたようですが、自然と話もはずみ、コミュニケーション教育の一貫になっていると感じました。生徒はメッセージアプリに情報をどう流すのか?どのように短い文章で伝えるのか?高校生とは他の避難者を助ける立場にあるものなのだ、ということを学んでいきます。

見ていて熱気が溢れて、生徒自信の成長が見られたことに喜びを感じました。その後に、ぼくから事前にお願いをしてご用意をしてくださった、KDDIの中での女性の活躍や、キャリアについてお話をしてもらいました。

この様子は、日経のITproや、ケータイWatch、勤務先のHP等にも取り上げられているのでもしよろしければこちらを合わせてご覧ください。

日経ITpro

ケータイWatch

この出前授業、東京では本校が初めてだそうですが、今後いろいろなところで活動を広げていくようです。関係の先生方は、お問い合わせをしてみてはいかがでしょうか。

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